基礎構築期に起伏や不整地を活用する4つのメリット
- 榮井悠祐

- 5月20日
- 読了時間: 8分
突然ですが、あなたの走るランニングコースに起伏や不整地のコースはありますでしょうか?
もし、あなたのランニングコースに起伏やクロカンなどの不整地コースがあれば、基礎構築期や土台作りの時期に積極的に使っていただきたいと思っております。それは、起伏や不整地でのコースを走ることのメリットが基礎構築期の目的とも一致する部分が多いからです。
基礎構築期の目的というのは、疲れにくく壊れにくい体を作ることであり、最終的にやりたい練習ができるように基礎体力をつけることです。
この目的を達成する手段として、総走行距離を増やすことがあげられます。
しかし総走行距離を増やそうと思ったら、練習頻度を増やすことが必須になってきます。あなたが毎日毎日走りたいと思う気持ちを持つことが一番大切なのです。
あなたが走りたいと思う気持ちを日々持ち続ける方法の一つとして、それは練習がノンプレッシャーで楽しいものでないといけません。
今からやる練習がキツイと心で感じてしまうと、あなたの走りにいくという行動を止めてしまうかもしれません。
そのキツイと感じる練習というのは、設定タイムが決められた練習であったり、客観的な指標に基づいたトレーニングだと思います。
しかし、基礎構築期の練習というのは、主観的な感覚でトレーニングすべきなのです。
私自身も基礎構築期の練習のほとんど、いや全てはノンプレッシャーで、ペースもあまり気にせずに、今日は何キロ走ったという達成感に浸ることで日々過ごしております。
この主観的な感覚を重視したトレーニングをする際に、起伏や不整地のコースは心理的にもリラックスして練習ができてぴったりなので、そういったことを踏まえて今回はお伝えさせていただきたいと思います。
1つ目:心理的にリラックスして走れる
起伏のあるコースや、クロスカントリーのような不整地を走っていると、当然ですがロードと比較すると速く走れないですよね。もちろんどのようなコースを走るかにもよるので、どれぐらい差があるのかはここでは言い切ることができないですが、1kmごとにラップタイムが表示されたとしても、そこまで気にせず走ることができます。
どうしてもウォッチを付けていると1kmごとにアラームが鳴ったりして気になるものです。しかし、基礎構築期や土台作りの時期は、客観的な負荷よりも主観的な負荷を重視すべきなのです。客観的な負荷とは、1キロ4分ペースで走ったという時に、4分ペースは客観的な負荷です。しかし、これがその人にとって中強度なのか高強度なのかは主観的な負荷なので、その人にしか分からないです。
レースが近づき、実戦練習になればなるほど、客観的な負荷を基準にトレーニングしていきます。自分の身体の仕上がりをチェックする必要もあるので、ある決められたペースでどれだけ走れるかを知るのに客観的な負荷でトレーニングするわけです。
逆に基礎構築期や土台作りのように基礎練習の時は、主観的な負荷に重きを置いてトレーニングをすべきなのです。要は、その日のトレーニングが低強度であれば低強度でなければならないのです。中強度であれば中強度でなければならないのです。
理由は冒頭でもお伝えしましたが、この時期は総走行距離を増やしていきたいので、質を求めすぎると量を増やすことが難しくなるからです。今日1日思ったよりも追い込みすぎて、トレーニング負荷が高すぎたとなると、明日、明後日のトレーニングで負荷を軽くしたり調整していかなければなりません。
翌日中強度走をやろうとしても疲れていて、全然走れなかったとかなるよりは、継続してトレーニングできる方がいいので、追い込みすぎるよりは追い込み過ぎない方がいいということです。
基本的には、低強度走と中強度走を交互に組み合わせていくわけですが、起伏コースやクロカンのような不整地コースがあれば、ペースは気にせずに主観的強度を大切に、リラックスして取り組んでいただけたらと思います。
2リラックスしたフォームで走ることができるようになる
これは先の1にも関係あることだと思うのですが、実際私自身が起伏や不整地コースを走っている時は、アスファルトを走っている時と比べて、自然とリラックスしたフォームで走れている実感があります。
まず心理的にタイムを気にせずにリラックスして走っているというのも大きな要素となっているのだと思います。ペースに固執して、無理くりペースを上げようとすると、フォームに力みが出たりしてしまいます。
そして、起伏の上り坂とかだと、全身で登っていく必要があるので、上半身と下半身が一体となって力まず登ろうとするので、無意識のうちに力みのない綺麗なフォームになっていきます。
不整地においても、地面が凸凹したり、柔らかかったりするので、力んだフォームだと足首をぐねったりしたりするので、これも無意識のうちに接地を軽くさせようとしたり、柔らかいフォームで、リラックスした走り方が身につけることができるようになります。
3様々な筋力を鍛えることができる
起伏やクロカンなどの不整地は、アスファルトの道を走るときと比べると、微妙に接地の仕方が変わったりするので、常に同じ筋肉に負荷がかかるというわけではなく、毎回異なる筋肉に負荷をかけることができます。
このように様々な筋肉を鍛えることができるというメリットもあるのですが、もしあなたが、走っていて足が抜ける症状でお悩みの方でしたら、起伏やクロカンなどの不整地コースを走ることが解決策になるかもしれません。
東京マラソン2012年で2時間26分で日本人トップの4位に入られた大久保絵里さんという方をご存知でしょうか?
大久保絵里さんは実業団ランナーを経験され、ハイテクタウンというランナー向けのジムで普通にお仕事をフルタイムでされながらの市民ランナーも経験された方です。
フルタイムで走りながら大田原マラソンを2時間36分で走られた方なのですが、この方もあえてクロカンで走る日があるとおっしゃっておりました。
理由は、大久保さんも足が抜ける症状をお持ちで悩まれていたからだそうです。
足が抜ける原因の一つは、毎回毎回同じ筋肉を使ってしまうことだとおっしゃっておりました。アスファルトだと、同じ接地で同じ筋肉に負荷がかかり、その症状が出やすいので、積極的にクロカンを走るということを話されておりました。
4フラットなコースに出た時に肉体的にも心理的にも余裕が出る
基礎構築期の練習で、普段のジョグや距離走を、起伏や不整地で走っていると、移行期や特異期に入り、ロードで距離走をやるときに、肉体的にも心理的にもかなり余裕が出て取り組むことができるようになります。
これも起伏や不整地のコースがどれだけ負荷があるコースなのかによりますが、私が普段練習している久宝寺緑地とかだと、起伏や不整地のコースで、30km走ると脚筋力的には、35kmぐらいの負荷があるんじゃないかなと感じております。
この時期に起伏や不整地を走ることで、故障しにくい体づくりのも繋がっているのだと思います。
5最後に
もちろん基礎構築期だからといって、全ての練習を起伏や不整地で走らないといけないということではないです。普段走っているランニングコースになければ、低強度走の日に少しコースを変えて、坂道のあるコースを走ってみる、歩道橋の階段を使うのでも全然いいと思います。
今回何が伝えたかったかというと、一番は基礎構築期はとにかく、心理的にノンプレッシャーな状態で走ってほしいということです。その一つの手段として、タイムからの解放という意味で、起伏や不整地を走ることをお伝えさせていただきました。
もちろん心理的にノンプレッシャーになれるだけではなく、リラックスしたランニングフォームを身に付けることもできますし、様々な筋肉も鍛えることができ、また足が抜ける症状の解決策にもなるといったメリットもあります。
走ることが日常になり、毎日が走りたいと思って取り組まれているランナーさんは、日々充実していると思います。
またノンプレッシャーであれば、リラックスして走ることもでき、つまりは走ること自体に集中もできると思います。以外に見落としがちなことなのですが、普段のランニングで集中できているか、できていないかは練習効果も大きく変わってきます。
練習に集中できる人は成長も早いと様々な指導者も言われております。それは、走る動作であったり、呼吸であったり走ることに意識を向けることで、技術的にも向上しているのだと思います。
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