市民ランナーさん必見!今この時期にやってほしいスピード練習教えます!
- 榮井悠祐

- 4月2日
- 読了時間: 16分
突然ですが、あなたは本命のマラソンレースは終えましたでしょうか?
おそらくほとんどの方はマラソンシーズン終えて、リフレッシュ休暇されたり、そろそろ次のシーズンに向けて走り始められている方かと思います。
また年度が変わり心機一転で、次のマラソンこそはと意気込んで練習に取り組まれていかれるところかと思います。
4月のこの時期、また本命のマラソンを終え、これから基礎構築期を迎えられるあなたに、この時期是非やってほしいスピード練習をお伝えさせていただきたいと思います。
この練習は実はトップランナーも実践されている練習なんです。心理的にもリラックスして取り組むことができ、かつスピード練習としてもしっかりと効果のある練習なので、普段お仕事や家事・育児と忙しい中で走っている市民ランナーさんこそ取り組んでいただきたいと思ったのでこの記事を執筆することにしました。
それでは、そのスピード練習とは・・・
そのスピード練習とは?
早速ですが、そのスピード練習とは、「ファルトレク」という練習です。ファルトレクという練習を聞いたことはございますでしょうか?また、既に取り組まれている方もいらっしゃいますでしょうか?
最近は、YouTubeやインスタ等で、トップランナーの練習メニューを見ることができるので、ファルトレクを知っている方、既に取り組まれている方もいらっしゃるかと思います。
この記事では、ファルトレクを知らない人にも参考になるように、また、知っている方にも、ファルトレクの効果やインターバルの違いを説明して、改めてファルトレクの使い方などを知っていただけたらと思います。
ファルトレクとは
実はファルトレクは、インターバルトレーニングの原型って知ってましたか?
インターバルトレーニングが今では当たり前にありますが、実はファルトレクというトレーニングから今のインターバルが出来上がったんです。
これを聞くだけでも面白くないですか?
歴史的な背景も含めて説明していきたいと思います。
あなたはパーヴォ・ヌルミという選手はご存じでしょうか。彼は、1920年代に9個もの金メダルを獲得したフィンランドの中距離ランナーです。当時は、フィンランドやノルウェーがむちゃくちゃ強かったのです。
フィンランドやノルウェーの選手は、「ファルトレク」というトレーニングをしておりました。(1920年代ですよ?その当時は、インターバルというトレーニングはなかったんです!)
ファルトレクとは、語源はスカンジナビア語で「ファルト(スピード)」「レク(遊び)」という意味で、スカンジナビア半島の子どもたちが、ペースを上げたり、下げたりして遊ぶことからできたようです。日本だと鬼ごっことか、この電信柱からあの電信柱まで競争みたいなかけっこみたいなものでしょうか。
これをトレーニングに応用したのが、1分速く走って、1分ゆっくりというのを20~25セット、3分速く走って、1分ゆっくりというのを10セットのようになります。
時代が進み1950年代、東西冷戦時代に東ドイツ・ソ連の東側諸国の生理学者たちがなぜ、フィンランドやノルウェーが強いのか?というのを研究しました。それはファルトレクをしているからか?というのでファルトレクについて研究されました。
そこで「インターバルトレーニングという疾走と休憩を繰り返すトレーニングは有効だ」と気づいたわけです。
ソ連のウラジミール・クーツ選手、チェコスロバキアのエミール・ザトペック選手がインターバルトレーニングを導入し速くなりました。
エミール・ザトペック選手は、1948年ロンドンオリンピックの10000m、1952年ヘルシンキオリンピックの5000m・10000m・マラソンで金メダル三冠を達成した凄い選手です。「400mのインターバルを100本」やっていたという嘘か本当なのか分からないですが、有名な話もありますよね。
これで一気に1950年代はインターバル全盛期といわれ、インターバルトレーニングばかり行うようになりました。それに警鐘をならしたのがアーサー・リディア―ドコーチです。
リディア―ドコーチは、やりすぎたインターバルトレーニングを否定しているだけで、インターバルトレーニングの有効性を認めております。厳密な定義でいけば、レペティショントレーニングといったほうがいいかもしれません。
アーサー・リディア―ドコーチの「リディア―ドのランニング・バイブル」を読まれた方はご存知かと思いますが、リディア―ドは好んでファルトレクという練習を取り入れていました。
どうでしょうか?
まずインターバルトレーニングがない時代があったんや!ってそれだけでも新鮮な感じがしますが、まさか子どもの遊びからファルトレクが出来て、そこから研究者がインターバルトレーニングを開発したという歴史を知ると興奮するのは私だけでしょうか?笑
ここまでで、ファルトレクというトレーニングについては、だいたいどんなトレーニングがご理解いただけたかなと思います。
なぜインターバルではなくファルトレク?
先の説明だと、最先端をいってるのはファルトレクではなく、インターバルなんだからインターバルしたらいいんじゃない?と至極当然の疑問がでてこないでしょうか?
この疑問について、ここから私の考えも踏まえお伝えさせていただきたいと思います。
インターバルとファルトレクの違いについて
まずは、インターバルとファルトレクの違いについて説明させていただきます。
インターバルは『距離』を基準にトレーニングします。たとえば、400m×10本とか1000m×5本といったように距離を基準にトレーニングするのがインターバルトレーニングです。
逆にファルトレクは、『時間』を基準にトレーニングをします。たとえば、20×1分速く/1分ゆっくり、10×3分速く/1分半ゆっくりといったように時間を基準にトレーニングするのがファルトレクです。
『距離』基準ではなく、『時間』基準にすることのメリット
これは心理的な部分からと我々市民ランナーの環境を考えたら『時間』基準のファルトレクの方が、メリットが大きいのではと考えたからです。
まず、我々市民ランナーで、トラック競技場を日常的に使える方って少ないと思います。たとえば、毎週火曜日はスピード練習の日で、仕事終わりに競技場に毎回行ってトレーニングできる環境の方であれば全然『距離』基準のインターバルでもいいと思います。
ただ早朝走られている方だと、競技場は開いてないですし、そもそも競技場が近くにないので競技場で走るということ自体ありえないという方も多いかと思います。私自身も競技場まで行こうと思うと、車か電車を使わないといけないので、競技場で練習したことは指で数えるぐらいしかないです。
最近はGPS時計があるので、河川敷や周回コースなどで『距離』基準のインターバルをやることは全然可能かと思います。それでもGPS時計だと若干のずれもありますし、200mや400mのインターバルだと、やっぱり誤差があるのは認めないといけない気がします。400mのようなショートインターバルなんて、1秒のずれって結構トレーニングの時期によっては、大きな誤差であることは皆さんの経験的にもご理解いただけると思います。
次に説明する心理的な部分ですが、これぞ『時間』基準にするファルトレクのメリットなんです。
インターバルのように『距離』基準だと、設定タイムにかなりシビアになると思います。私も400mのインターバルや1000mのインターバルする際、設定タイムを設けてそのタイムで走れるように、けっこう集中状態にもっていきます。
GPS時計で、すぐにタイムが分かるので1本1本かなり集中状態が続いたトレーニングになりますよね。
これは元プロランナーで大阪マラソン日本人トップになったこともある池上がおっしゃっていたことなのですが、インターバルするその日だけでなく、前日から集中状態に入り、当日は当然その練習ができるのか緊張や集中状態とかなり精神的にもシビアになるとおっしゃっておりました。
逆に『時間』基準のファルトレクだと、GPS時計が「ピー」と音がなれば走りだし、「ピー」と音がなれば休息(ジョグ)をしてと、タイムを気にせずにやります。
先の市民ランナーの走っている環境でもそうですが、距離を正確に計らなくても大丈夫なので、時間基準だと普段走っているコースでもできますし、何よりタイムが1本1本分からないので、感覚重視でできます。感覚重視でできるということは、タイムを気にせずできるということであり、心理的にもノンプレッシャーでできます。
ここで注意していただきたいのが、GPS時計は、「ピー」と音がなってすぐに時計を見ればペースが分かってしまうので、絶対に見たらだめです!見てしまうと、結局インターバルと一緒で、1本1本タイムが分かってしまうので笑
ここまでで、インターバルとファルトレクの違いについて説明させていただきました。まずは『距離』基準と、『時間』基準が違うということ。そこから練習場所のこともあるし、心理的な部分のことをお話させていただきました。
この心理的な部分を踏まえたメリットをもうちょっと詳しく説明していきたいと思います。
なぜ市民ランナーにとってファルトレクがいいのか?
ここまで読んでいただいた方は、インターバルとファルトレクの違いについて理解していただけたかと思います。
ここからは、なぜ市民ランナーが、ファルトレクを取り入れた方がいいのかを説明していきたいと思います。
実業団やプロランナーと比較していただきたいのですが、やっぱりトレーニングに向き合える時間や環境というのが、彼らと比べたら全然違います。先の元プロランナーの池上の話でもありましたが、前日から集中状態にもっていきますし、当日の緊張感や集中状態というのはランナーの皆さまであれば、ある程度想像できるかと思います。
我々市民ランナーは、仕事もありますし、家事・育児とトレーニングに全集中というのは、なかなか現実的に難しいと思います。
仕事、家事、育児なんてイレギュラーなことばっかりじゃないですか?笑
残業が急に入ったり、飲み会が入ったり、子どもが熱出したり、反抗期で喧嘩したり・・・
そしてまさにこの4月って異動の時期でもあり、新天地でお仕事みたいなことも普通にありますよね。4月はやっぱり疲れますよね?我が家も小学校から中学校にあがったり、保育園でクラスが変わって、預け方が変わるだけでストレスと言いますか、やっぱり慣れるまで疲れます。
こんな状況で走っている市民ランナーさんは普通だと思うのですが、インターバルを毎週入れるのって、結構4月のこの時期も含めて考えると負荷高いと思うんです。
でやっとテーマにも書いた今この時期なんですが、この基礎構築期にやってほしいというところなんですが、マラソンレースから遠いこの時期から集中状態の続くトレーニングを、マラソンレースまで続けるって難しいと思うんです。
日の丸を背負った京大生の平井健太郎さん(消えた天才というテレビでも取材された方)という方がいるんですが、人間の集中力は有限だとおっしゃっておりました。
体力が有限なのは理解できても、集中力も有限と言われるとちょっと理解できない部分もあるかもしれませんが、人間本気で頑張ろうと思うと、普段から頑張ってるとなかなか、本気で頑張りたい日に頑張れない、集中力を最大に発揮できないんですね。
私も仕事の経験でありますが、ある緊急の事務作業で自分の中で、最高の集中状態を数週間続けたら、そのあとは抜け殻のようになり、頑張ろうと思っても何もできませんでした。
また消防職員として24時間勤務をしていた時は、災害現場に出場する時に最高の集中状態にもっていくために、あえてそれ以外の時間はみんな笑い話したりして、リラックスした状態を作って過ごしておりました。24時間ずっと災害現場のこと考えて集中状態維持することなんて絶対に無理ですよね。笑
皆さんもお仕事などで、大事なプロジェクト終わったりした後、ボーとしたいとか、頑張らなあかんの分かってるけど、やる気でーへん。みたいなこと経験ないでしょうか?
マラソントレーニングにおいても一緒で、トレーニングで一番重要な時期、つまりレースの負荷に近いトレーニングを集中してやりたいのは、レース1か月半から1か月前ぐらいです。
そこの時期には、やっぱり我々市民ランナーでも、マラソンで結果を出そうと思ったらレース1か月前ぐらいの実戦練習をこなしていくための集中力は必要になってきます。なので、その時期まではある程度、集中力は温存しておいた方がいいと思うので、今のマラソンレースから離れた時期、基礎構築期のこの時期には、なるべく心理的にもプレッシャーの少ないファルトレクがおすすめなんです。
逆を言えば、レース1か月前ぐらいの集中力のいるトレーニングでは、自分の体の仕上がりや、レースペースの設定プランの判断材料にもなりますので、ファルトレクよりもより厳密にインターバルでタイムを気にしていく必要もあるかと思います。
またケニア人ランナーやプロランナーもファルトレクを入れる理由は、そういった観点からも説明できるのかなと思います。プロランナーなんてやろうと思えば毎日、競技場いって練習できると思います。けど、ファルトレクを入れる理由は、集中力の問題もあるのではと思っております。
このように我々市民ランナーは生活全体からトレーニングの最適解というのを出していかないといけないんです。トレーニングというのはやればやるほど強くなるものではありません。トレーニングをして、そこからきっちりと回復するから走力が向上するという適応反応がおこるんです。
インターバルで1000mを4分00秒ペースでやろうと思っていて、4分02秒だとトレーニング効果がないのでしょうか?そんなことはないですよね。(もちろん先のレース1か月前とかだと別の話になってきますが)
でも1本1本タイムを確認してると、どうしても4分02秒だと心理的にもちょっと落ち込んでしまったりして、次の1本こそは4分00秒で走ろうとしたりしてしまうと思うんです。
我々市民ランナーは、常に最高の状態で練習に挑めるわけではありません。むしろ、最高の状態で練習に挑めることの方が少ないと思います。
なので、ある程度心理的にも肉体的にも余裕をもったトレーニングというのは非常に重要な要素になってくると私は考えます。また、ランナーの性格として、やっぱり走り始めるとそれなりに追い込んでしまうと思うので、練習計画の段階ではファルトレクにして余裕をもった方が案外最適な負荷になると思います。
そして練習日誌を書く時に、スマホでその日のタイムを見て、今の状態を分析されるのがいいと思います。ポイントとしては、ファルトレクの練習の時は、感覚を大切にしてください。要は、毎週同じ感覚で走るんです。同じ感覚で走って練習日誌を見返してみてください。
そうするとだいたい同じコンディションで走られていたら、タイムが徐々に上がってきていると思います。これがトレーニング効果です。あなたの走力が向上しているということです。
これって練習日誌を書く時の楽しみでもありませんか?1週間とかそんなんじゃ何も変わりませんが、4週間、8週間と継続しているとけっこう同じ感覚で走っていても変わってきます。なので、1週間単位で見比べても分からないですし、そもそも前日やその日のお仕事の負荷とかで全然疲労具合は変わってきますので短期での比較は意味がありません。
この4週間とか8週間を楽しんでトレーニングをされてみてください。練習日誌を書く時、見直した時自分の成長が分かるかと思います。
具体的な練習方法
では具体的にどんなやり方があるのかということですが、私が取り組んでいる2つのメニューについてご紹介させていただきます。
・20×1分速く/1分ゆっくり
1分速く走って、1分ゆっくり(ジョグや歩きまたはその場で休息でもOK)を20セットです。イメージとしては、ショートインターバルの感覚です。ちなみに速くは、だいたい5000mのレースペース感覚で走ります。
・10×3分速く/1分半ゆっくり
3分速く走って、1分半ゆっくり(ジョグや歩きまたはその場で休息でもOK)を10セットです。イメージとしてはロングインターバルの感覚です。ちなみに、速くは、だいたい10kmからハーフマラソンのレースペースの感覚で走ります。
もちろんもっと種類はありますが今回はこの2例を紹介させていただきます。私はこのトレーニングを基礎の土台作りの時期にけっこう多用します。そして、だんだん集中力の必要なトレーニングをする時期になると、400mのインターバルや1kmのインターバルになっていきます。その中でも、その日の感覚に従ってインターバルからファルトレクに変更することもあります。
まとめ
ここまで読んで、ファルトレクとインターバルの歴史的背景を知り、またファルトレクの効果についてご理解いただけたことで、普段忙しい中で走っている市民ランナーこそ、そしてこの4月や基礎構築期の今こそファルトレクをやろうというお気持ちになってきたのではないでしょうか?
我々市民ランナーにとって、一番重要なことは故障なく、オーバートレーニングになることなく、もっと言えば、走ることが嫌いになることなく、トレーニングを継続することこそが一番重要だと私は思うんです。
普段忙しい中でも、走る時間を見つけて、走ることが好きで好きで溜まらない気持ちでトレーニングを継続できると、結局長期で見た時に目標達成や走力の向上に繋がると私は思うんです。
その一つが今回ご紹介させていただいた『ファルトレク』というトレーニングです。
是非、皆さんのトレーニングの参考になれば幸いです。
最後に、現在弊社ウェルビーイング株式会社では大阪マラソン過去5年間で数百人のサブ3達成、サブエガ達成をサポートしてきた池上秀志の書いた『マラソンサブ3からサブ2.5の為のトレーニング』(3000円)の原稿データをメルマガ登録いただいた方限定で、PDFファイルで無料でプレゼントさせて頂いております。
この書籍の最大の特徴は、理論面と実践面の両方から解説されているということです。理論面では運動生理学的な観点からマラソントレーニングについて解説されております。
また実践面では、マラソントレーニング120年の歴史からトップランナーのやり方を分析し、どのようにして成功していったのか、どのようにして上手くいったのかを解説されております。
そして、池上が上記トップランナーのトレーニング内容を分析し、マラソンサブ3からサブ2.5の為の20週間の具体的なトレーニングメニューを解説付きで載せています。
ここまで体系的にかつ網羅的にサブ3からサブ2.5の為に専門的に書かれた書籍を私は見たことがありません。私が防府読売マラソンで2時間32分の自己ベストを出したときは、この書籍に書かれている20週間の練習メニューを悩んだ時に参考(ほぼ丸パクリ)にさせていただきました。そして何度も何度も読み返しました。
そして、私以外にも多くの方がこちらの書籍を参考にサブ3やサブエガを達成し、「とても役に立った」「めちゃくちゃ参考になった!あまりにも参考になるので、出来れば世の中に広まってほしくない」とおっしゃる方もいる、言ってみれば禁断の書なのです。
それだけの高評価をされているこちらの書籍、たった3000円で販売しているのですが、その原稿データをPDFファイルにて無料でプレゼントさせて頂いております。
最後までお読みいただいたあなたに是非成功を成し遂げてほしいと思っています。
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