コールマイネン選手のトレーニングについて
- 榮井悠祐

- 6月15日
- 読了時間: 8分
突然ですが、あなたはコールマイネン選手という名前を聞いたことがありますでしょうか?
正直に申し上げます。私は全く知りませんでした笑
コールマイネン選手とは、当然陸上選手であるのですが、戦前の選手でどんなトレーニングをされていたのかというのは、調べてもなかなか分からず、神のみぞ知るといった感じです。
そんな中でも、一つだけお伝えさせていただこうと思ったことを今回はご紹介させていただきたいと思います。
・コールマイネン選手とは
ネットで「コールマイネン」と調べると、「ハンネス・コーレマイネン」と出てきたりします。
コールマイネン選手は、北欧のフィンランド出身の方で、1889年(明治22年)生まれの方です。(当然トレーニング資料なんて残ってないか・・・)
1912年ストックホルムオリンピックで長距離3種目を金メダルとられております。
5000m(14分36秒)
10000m(31分20秒)
クロスカントリー(12000m)個人(45分11秒)
その8年後の1920年アントワープオリンピックでは、マラソンで金メダルをとられております。
タイムは2時間32分35秒です。僕の自己記録とほぼ変わらず!当時であれば僕も金メダル争いできていたとかいう冗談はさておき、当時はこのタイムが世界一だったということです。
・コールマイネン選手のトレーニング内容
ここで知りたいのがどんなトレーニングをしていたのかということですが、先述のとおり調べてもトレーニング内容は分からず神のみぞ知るという状態のようです。
ただ、当時北欧勢の強さを支えていたトレーニングというのが、「ファルトレク」にあると言われてれおります。それが第二次世界大戦後にインターバルトレーニングへと改良されていきました。
歴史をみて面白いなと思うのは、トレーニングにおいて、疾走と休憩を繰り返すと速くなるというのは誰が思いついたんだろうと考えたり想像すると不思議な感覚になります。
私がファルトレクを始めてやったのは、おそらく30歳になって、ウェルビーイングで勉強させていただき、本格的にマラソントレーニングを始めた時だと思います。
当然、インターバルトレーニングという言葉も知っておりましたが、実際にランナーとして、トレーニングとして取り組んだのは、30歳ぐらいだったと思います。
今思い出すと、今まではGショックのストップウォッチ機能でトレーニングしていたのですが、初めてガーミンのGPS時計を購入し、1分/1分を20セットのトレーニングをセットしドキドキしながら走り始めたのを今でも覚えております。
あらゆるとことで、ファルトレクは感覚に従ってといいながら、最初の1本目はほぼ全力疾走に近いようなスピードで走り、飛ばし過ぎたと反省して、緩めたりしながら走ったりして全然トレーニングに集中できていなかったことが今でも面白おかしく思い出してしまいます。
そんなファルトレクを自分が初めて取り組んだことを思い出しながらコールマイネン選手を調べていたのですが、ここからはファルトレクについてもう少し詳しくお伝えしていきたいと思います。
・ファルトレクとは
ファルトレクというのは、語源はスカンジナビア半島とかで使われている言葉からきているようです。ファルトとレクの二つの言葉から、ファルトは速度、レクはレクリエーションのレクのことで、遊びという意味です。スウェーデンの方では子供がペースを上げたり下げたりする遊びがあるそうです。みんなでかけっこして、疲れたらペースを落とす、元気になったらまたあの木のところまで勝負、みたいなことを繰り返しているのだと思います。日本だとちょっと種類は違いますが、鬼ごっことかけーどろとかそんなんでしょうか。
ファルトレクの良いところ、早朝や夜走られている市民ランナーさんにファルトレクがいいのが、トラックにいかなくてもインターバルトレーニングに近い刺激をかけることができるということです。
そもそも早朝や夜の時間帯はトラックが開いてなかったり、そもそも近くになかったり、もっと言えばなかなか一人でトラック行って、インターバルトレーニングしようというのも気持ち的にも難しいところがあるかと思います。
ファルトレクであれば、緑地とか河川敷、いつものランニングコースでできるので、環境が原因でできないという制限がなくなるので、市民ランナーさんにとってはおすすめなトレーニングだと思います。
・ファルトレクの種類について
ファルトレクといってもどんな種類があるのか分からない方も多いと思うので、弊社から販売されている「エリート市民ランナーになる為のトレーニング全集」からファルトレクの紹介部分を抜粋させていただきます。
①ファルトレク15~25×1分/1分
この練習は、1分速く走って1分ゆっくりのファルトレクです。
私は20セットを好んで使わせてもらっているのですが、今までこのようなトレーニングされたことがない方は、10セットから試してみてください。
慣れてきて本数を増やしてきたところで、15本が多すぎると感じるのであれば、もうちょっとペースを落としてリラックスして走り、20本こなせるところまで落としてやってみてください。
この練習で重要なことは、長距離走・マラソンに使えるリラックスして速い動きに慣れることであって、スプリントトレーニングや800m、1500mの為のトレーニングではありません。
②10~15×2分/1分
この練習は2分速く走って1分ゆっくりのファルトレクです。800mを400mでつなぐインターバルや、600mを200mでつなぐインターバルで、スピードなのかロングインターバルなのかちょっと分かりにくい練習であるが、実践面、現場レベルでは非常に重要視されているトレーニングです。
私自身、実はこのファルトレクやったことないので、このブログ記事執筆しながら今度どこかでやってみたいなと思いました。今までかけたことのない刺激なので、休眠している遺伝子が少しでも発現すれば、まだまだ走力向上の余地があるかもしれません。
プチ情報ですが、池上さんが、ロンドンオリンピック代表の藤原新さんがケニアで合宿されていた時、ケニアでは1分/1分、2分/1分そして3分/1分の3種類のファルトレクがあったようです。藤原新さんいわく、2分/1分ファルトレクが一番きつかったようです。理由は、疾走区間が微妙に長く、しかしそれほど長くもないからペースが速いからだそうです。
③5~10×3分/90秒
これは3分速く走って90秒ゆっくり走るファルトレクです。
運動生理学的には、3分から5分間走って、疾走区間の半分前後の時間でつなぐと最大酸素摂取量の向上に良いとされております。
また実践面では、私はこのファルトレク非常に有効活用しております。なぜなら、1000m×10本のインターバルを移行期にするにあたって、その下準備として非常に使いやすいからです。
要は、トレーニング刺激が似ているので、体も適応しやすいですし、トレーニングも移行させやすいからです。また、逆にインターバルの時期であっても雨が降っていたり、体の調子が良くないときはファルトレクに戻したりすることがあります。
また、その週によっては、テンポ走や距離走に重点を置きたいときとかは、インターバルではなく、あえてファルトレクで余裕をもったトレーニングで終えれるようにしたり練習計画の段階でファルトレクにしたりします。
④5~8×4分/2分
これは先の③と効果は同じファルトレクです。
⑤4~6×5分/2~3分
これはマイルリピート(1600mのインターバルのこと)をファルトレクにしたイメージになります。
正直私はこのファルトレクをやったことがないので何とも言えませんが、マイルリピートが歴代の優れた指導者の多くが練習に取り入れている歴史歴な背景や有効性を考えると、取り組んでみることもありかと思います。
⑥非構造化されたファルトレク
これは番外編的な感じですが、上記①~⑤のようにタイムも決めずに、あの電柱からあの電柱まで速く走って、休息時間も決めずにジョグをするといったように、セット数も疾走区間の時間も休息の時間も決めずにするファルトレクもあります。
これはアーサーリディア―ドの著書でも書かれていたので、読んだことのある方は知っているかと思います。
ファルトレクというより、普段の低強度走やジョギングの中に、流し感覚で気ままにやるのもおすすめです。ジョギングだけで終わるよりも、ちょっと心肺に負荷かけることで、神経系にも刺激が入るので、けっこう朝すっきりして走り終えることができる利点があります。
本日は、ファルトレクの種類をメインにお伝えさせていただきましたが、もし今回紹介させていただいた中でファルトレクやってみようと思った方は、一度取り入れられてみてください。
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