マラソンが本気で速くなりたい方必見!土台作りの時期に総走行距離を増やした方が良いあまり知られていない理由
- 榮井悠祐

- 4月13日
- 読了時間: 11分
更新日:4月16日

突然ですが、あなたは次のマラソンに向けてトレーニングされていますでしょうか?
おそらく次のマラソンレースに向けての土台作りの時期、夏場のトラックシーズンに向けての土台作りの時期といった方が多いのではないでしょうか?
この土台作りの時期に集中してやっていただきたいことは、土台作りという言葉どおりではあるんですが、走る量を増やして総走行距離を増やしてほしいのです。
というかこの時期にしっかりと総走行距離を増やしておかないと、結果は出しにくいんです。
土台作りは、走り込みってイメージで、何で走り込んだ方がいいのかって、よくよく考ると
ちゃんと答えること出来る人少ないんじゃないでしょうか?
レースから離れた時期でもあり、またこのように何で土台作りの時期に、総走行距離を増やした方がいいのかって、イメージがしにくいのでなかなか信念をもって、トレーニングに集中するって難しくないでしょうか?
私自身、土台作りの時期に総走行距離を増やし、月間600kmまで増やしたのですが、このおかげでたった1年間で3時間16分から2時間33分まで記録を伸ばすことができました。
それは、総走行距離を増やす理由を理解し、このレースから離れた時期から集中してトレーニングに取り組むことができたことも大きな理由でもあります。
そこで私から、何故土台作りの時期に総走行距離を増やした方がいいのかということを解説させていただきますので、なぜ総走行距離を増やした方がいいのかを理解し、これからのトレーニングに集中して取り組んでいただけるようになれば幸いです。
この土台作りの時期にどれだけトレーニングに集中できるかで、秋冬のマラソンの結果も大きく変わってきますので、是非最後までお読みいただけたらと思います。
1ピーキングピラミッドという概念
それでは、早速ですが、あなたはピーキングピラミッドという概念を聞いたことはありますでしょうか?
おそらく99%の人は、初めて聞いたと答えると思います。なぜならこれは、運動生理学や陸上競技の専門用語ではなく、私のコーチで、大阪マラソン日本人トップにもなったことがある元プロランナーの池上という男が作った概念だからです。
ピラミッドなので、エジプト人でも作ったのかと思われたかもしれませんが、実は一人の日本人が作った概念、造語なのです。
「ふざけるなよ!」と思ってここで読むのをやめないでください。笑
ここから改めて真剣にお話させていただきますが、この「ピーキングピラミッド」という概念一つ理解するだけで、土台作りの時期に総走行距離を増やした方がいい理由が一発で分かりますから。
図で見た方が分かりやすいと思いますので、下記に添付させていただきます。

↑ピラミッドでしょ?笑
これは何を表しているのかということですが、マラソンレースに向けてトレーニングした場合、そのペースを全体でみると上記図のようにピラミッド型になってないと上手くいきませんよということです。
何故「ピーキングピラミッド」と呼ばれるのかと言いますと、あなたのピーク、すなわち最高の結果を引き出す為のトレーニングのペース帯と量を図で表すとピラミッドの形になるからです。
最終的にマラソンで結果を出そうと思ったら、レースペース付近の練習をどれだけ増やせるかです。上記図にも載せておりますが、「レースペースの90%~105%」の練習量を増やすことです。
ペースの計算方法が分からない方もいらっしゃるかと思いますので下記を参考にしてください。
今マラソンが3時間31分だと、だいたい1㎞5分30秒から4分45秒くらいの練習量を増やすということになります。計算方法は以下の通りです。
【計算方法】 5分00秒=300秒 300秒の5%は15秒、300秒の10%は30秒
90%はレースペースよりも10%遅いということなので300+30で330秒=5分30秒 105%はレースペースよりも5%速いということなので300-15で275秒=4分45秒 |
レース1か月前前後でやる実戦練習をイメージしていただきたいのですが、①レースペースの90%前後でやる30kmから40kmの距離走や、②レースペースの100%から102%でやる15-20kmのテンポ走が、90%から105%の練習になる訳です。
このような練習は、そもそも今すぐにできないですよね。しかし、最終的にはこのような実戦練習ができないと結果は出せません。最終的にやりたい実戦練習ができるようになる為に、この土台作りがあるわけです。
先ほどの①②のように、95%から105%の練習量を増やそうと思ったら、その下の90%前後の練習量を増やさないといけません。90%前後の練習量を増やそうと思ったら、80%前後の練習量を増やさないといけません。80%前後の練習量を増やそうと思ったら、70%前後の練習量を増やさないといけません。そして70%前後の練習量を増やそうと思ったら60%前後の練習量を増やさないといけません。
じゃあ60%より下は?という疑問もあるかもしれませんが、マラソンレースペースの50%はおそらくジョギングのような、休養的なペースになるかと思いますし、私たち市民ランナーはそこまで練習量の確保、時間の確保が難しいので、60%を下限に設定しました。(1500mや5000mのトラックランナーであれば50%まで考慮する必要はでてくるかと思います)
ひとつ見落としてはいけないのが、110%以上のような練習もこの土台作りの時期に必要だということです。ただ、人間というのはペースが速くなればなるほど練習量というのは増やすことができないので、ピーキングピラミッドでいう頂点に位置するわけです。
よくマラソントレーニング入る前に、5000mのトレーニングをした方が良いと聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、マラソントレーニングがしっかりできていると、だいたい5000mのレースペースが110%付近になってきます。このような観点からも5000mのトレーニングをしたらいい理由も説明できたりします。
2 なぜ土台作りの時期に総走行距離を増やしたらいいのか
ピーキングピラミッドの概念から、90%からから105%の練習量を増やす為に、総走行距離を増やした方がいいということはご理解いただけたかなと思います。
なぜ土台作りの時期に総走行距離を増やした方がいいのかということですが、そもそもレースが近づくにつれ、90%から105%の練習がメインになり増えてくるわけですから、その前後の日がどうしても回復メインとなり、頑張る日と回復の日とメリハリが大切になってくるので、どうしても練習量を増やすことができず、練習量を維持することや、軽くしていくことになります。
こういった理由もあるのですが、土台作りの時期に、マラソンレースペースの90%より下のペースの練習量をピーキングピラミッドの形になるようにトレーニングできていると、「疲れにくい、故障しにくい体」を作ることができるようになるのです。
土台となる90%から60%の量が増えるということ、つまり総走行距離が増えるということは、ミトコンドリアの数が増加し、機能が向上していきます。人間のエネルギーを生み出しているのは、電気でもガソリンでもなければ、体内でミトコンドリアがエネルギーを生み出しております。
総走行距離が少ない人よりも多い人の方が、それだけ体に刺激がかかっているので、ミトコンドリアの数が増え、機能も向上していくので、それだけエネルギーを生み出す量も増えるということです。もちろん走るときに必要なエネルギーも増えて走力が向上するというのもあるのですが、実は人間が回復する時もエネルギーが必要なんです。つまり、ミトコンドリアの数が増えると、回復力も上がるということなんです。なので、疲れにく体になっていくんです。
月間300kmと月間600kmだと2倍疲れるのかと言われると全然そんなことありません。むしろ、月間600km走ってると、それだけミトコンドリアの数も増えエネルギーを生み出す量が多いので、回復力が全然違って、感覚的にも総走行距離を増やした方が疲れないとおっしゃる方もいます。そのうちの一人が私でもあります。
また、土台となる90%から60%の量が増えると、それだけ接地の衝撃も増えるので、腱、靭帯、筋肉、骨に負荷がかかり、強くなっていきます。つまり、故障しにくい体になっていくということです。
総走行距離を増やすと故障するのではと心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが、先の理由から逆に総走行距離が少なく、腱、靭帯、筋肉、骨がしっかり鍛えられるべき時期に鍛えておかないと、レースペースの90%から105%といった高負荷なトレーニングに耐えられず故障しやすくなります。60%から90%のようなゆっくりのペースだと、接地の衝撃自体はそこまで負荷がないので、安全に練習量を増やすことができ故障しにくい体になっていくということです。
またマラソンは筋持久力が非常に重要な要素となってきます。そもそもフルマラソンを完走するだけの筋持久力が必要になってくるわけですが、タイムを求めるとなると、ただただ完走するだけではなく、目標とするレースペースでフルマラソンを完走できるだけの筋持久力が必要になってくるわけです。
その為に90%前後の30から40kmの距離走が重要な実戦練習になってくるわけです。いきなりそんなトレーニングができないので、まずはゆっくりでもいいのでフルマラソン完走できる筋持久力を鍛える必要があります。それが土台作りの時期に、60%から90%の練習量を増やしてあげることで、筋持久力というのは鍛えられていくわけです。
このような理由から出来る限り、あなたの練習量を増やせる範囲でピーキングピラミッドの土台となる60%から90%の練習量というのを増やしてほしいのです。
繰り返しになりますが、ここの練習量を増やせるのはこの土台作りの時期になりますし、この時期にしっかりと練習量を増やすことができていれば、90%から105%の練習をするときに故障もしにくくなり、また高負荷の実戦練習からの回復も早まり、それだけ実戦練習も多くできる可能性が増えるということです。
3注意点と110%以上の練習について
ここまで土台作りの時期に60%から90%の練習量を増やす目的について、説明してきました。ピーキングピラミッドの土台は大きければ大きい方がいいです。
だからといって、あなたにとって適切な量というのがあるのは忘れてはなりません。レースペースの60%また、それより遅いペースであれば量を増やすことは簡単かもしれませんが、大切なのは60%だけを増やすことではなく、70%。80%。そして90%の量も重要になってきます。つまり、それなりに質も重要だということです。
例えば毎日10kmだと無理なく走れるという人であれば、60%で走るのであれば10kmより長い15km走ったり、90%であれば10kmより短い8kmになったりしてくると思います。
また110%以上の練習についてですが、先述したとおり、マラソントレーニングがしっかりできていると、だいたい5000mのレースペースが110%付近になってきます。
なので春の4月から6月を土台作り時期とし、7月から9月ぐらいまで5000mの為のトレーニングにされるのも一つの方法であります。
ここでは、土台作りの時期の110%以上の練習について説明させていただきます。
私がよく土台作りの時期にやるのは下記2つです。
それは、ファルトレクというトレーニングと200m×5本という補助的スピード練習です。
ファルトレクというのは、1分速く走って1分ゆっくりというのを20セットといったように、インターバルのように厳密にタイムは設定せずにやるトレーニングです。
トラックにいってショートインターバルやレペティションをやりたい方は全然やっていただいてもいいのですが、土台作りの時期には、設定タイムを設けても体もできてないですし、故障のリスクもあるので、そこまで厳密にタイムを設けないでできるファルトレクをおすすめさせていただきます。
また200m×5本という補助的スピード練習は、全力とまではいかないですが、1500m~3000mのレースペースぐらいをイメージして、メイン練習の後に補助練習としてやったりします。
ファルトレクだと週に1回、200m×5本だと最大週に3回とかを目安にやっていただけたらいいと思います。
4最後に
このようにトレーニングをしていくことで、ピーキングピラミッドを作ることができ、あなたのピーク、すなわち最高の結果を引き出す為のトレーニングができるということです。
ここまで読んでいただいたことで、土台作りの時期に何故、総走行距離を増やした方がいいのか、何のために総走行距離を増やすのかということが理解でき、これからの土台作りの時期のトレーニングに信念を持って集中して取り組んでいただき、秋冬のマラソンで最高の結果を出すことができることを祈っております。
今回の記事が参考になれば幸いです。
最後に、実はピーキングピラミッドという概念を作った、大阪マラソン日本人トップ(マラソン2時間13分、30㎞1時間31分、ハーフマラソン63分)で、過去5年間で数千人のランナーさんのお悩み解決、目標達成をサポートしてきた池上秀志の著書『マラソンサブ3からサブ2.5の為のトレーニング』(3000円の)の原稿データを、現在メルマガ登録いただいた方限定で、PDFファイルで無料でプレゼントさせて頂いております。
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