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なぜ期分けは滑らかにした方がいいのか?

 突然ですが、あなたは期分けを行って練習していますでしょうか?

 

 長距離走・マラソンでレースの日に最高の結果を出そうと思うと、期分けは必須になってきます。

 

 なぜ期分けをしないといけないのか?

 

 それはレースの日に向けて、ピークを持ってこようと思うと、期分けをして段階を踏んでトレーニングをしていく必要があるからなのです。

 

 例えば、マラソンで結果を出そうと思ったらレースペースの90%前後でやる30kmから40km走をやりたいです。しかし、レースから6カ月以上離れた時期から毎週のようにそんな練習はできない訳です。

 

 この最終的にやりたい距離走をできるようにするため、段階を踏んでトレーニングをしていくために期分けを行う訳です。

 

 他にも期分けを行う理由としては、長距離走・マラソンの準備期間にやるべき事として、基礎体力を鍛える練習が必要であり、基礎スピード、基礎持久を鍛える練習が必要であり、マラソンランナーであれば、基礎スピードにあたる5000mの記録を向上させるような練習が必要であり、基礎練習から実戦練習に一気に移行できないので、それを架け橋のように繋ぐ移行する練習が必要であり、そしてレースで結果を出す為の実戦練習をする必要があり、最後にレースでフレッシュな状態でスタートラインに立てるように疲労を抜く時期の練習が必要になってきます。

 

 このように、やるべきことを一気に詰め込むことは当然できません。5000mで結果を出す実戦練習としては、400m×10本を3000m~1500mでやる練習があり、1000m×5本といった5000mのレースペースでやるような練習があるわけですが、同じ週にマラソンレースペースの90%でやる40km走を入れることはできない訳で、想像しただけで無理だと分かりますよね。

 

 人間というのは、目的を1つか2つに絞りそこに集中してトレーニングする方が結果を出しやすいのです。

 

 そのために期分けをするわけです。

 

 具体的には基礎構築期→(5000mのトレーニング)→移行期→特異期→調整期そしてレースというように期分けをしていきます。

 

 じゃあそれぞれの時期は明確に線引きがあり練習内容はガラッと変わるのかと言われると実はそうではないんです。

 

 常にトレーニングというのは基礎から実戦へと滑らかに移行させていくべきなのです。簡単にいうと、徐々にレースに近い刺激に寄せていくということです。

 

 マラソンランナーでいうと、基礎構築期にスピードトレーニングは、一切せずに走り込みだけをして、移行期に入ってから急に1000m×10本をし、特異期に入り急にレースペースの90%で30km走をやるとか、逆に移行期にはそのような練習を全く入れないということではないのです。

 

 確かに、基礎構築期の目的は、故障しにくく疲れにくい体を作り上げることであり、手段として総走行距離を積極的に増やしていきます。だからといって、スピードトレーニングは一切してはならないとかそんなことはありません。

 

 トレーニングは常に基礎から実戦へ滑らかに移行させていくべきなのです。

 

 練習計画を他人が見た時に、ここから基礎構築期から移行期に変わったなとか、移行期から特異期に変わったなとかはっきりと分かるのはよくないんです。

 

 なぜ基礎から実戦へ滑らかに移行させていくべきなのか?

 

 それは、人体の仕組みとして、人間がトレーニング刺激に適応しやすい条件として、似たような刺激に適応しやすいということがあげられるのです。

 

 このように書くと難しく思われるかもしれませんが、トレーニングで考えてみてください。

 

 例えば、基礎構築期を3カ月みっちりと走り込みだけをしたとしましょう。そしてマラソン移行期に入り、急に1000m×10本を400m繋ぎで、10000mのレースペースでやるといったスピードトレーニングして、体がそのトレーニング刺激に対して適応できるでしょうか?

 

 実践的な観点から見て、そもそも今まで走り込みしかしてなかったのに、インターバルなんて無理!というのが先に口から出てきそうですよね。

 

 急には上記のようなスピードトレーニングができないので、基礎構築期の段階から、補助的スピード練習として、坂ダッシュや200m×5本そして、ショートファルトレクやショートインターバル(レペティション含む)をしておくと、次の期に滑らかに移行しやすいのです。

 

 もう一つ具体例をあげるなら、1000m×10本というトレーニングをやっていると、1200m×10本に移行しやすく、1600m×8本に移行しやすく、2000m×6本に移行しやすく、それが最終的に8×2km/1kmという変化走や、15kmのテンポ走へと移行していくのです。

 

 移行のさせ方は、人それぞれ個人差がありますが考え方としては同じです。距離走も同じことが言えます。マラソンレースペースの90%で40km走は必要かどうかを聞かれると、やって意味のある人とやって意味のないといいますか、やらない方がいい人がでてきます。

 

 これは先の人間は似たような刺激に適応しやすいという原理がありので、今まで3時間のLSDのような練習しかしていない人が、一気にジャンプアップしてレースペースの90%で40km走をしても、そのトレーニング刺激が体に適応しないか、最悪故障もあるかもしれませんし、レースまで疲労が抜けきれず、疲れた状態でレースを迎えなければならなくなるかもしれません。であればレースペースの90%で40km走はやらない方がまだマシだということです。

 

 逆に段階を踏んで、中強度の25km走や30km走をレースから遠い時期から頻繁に実施し、レースペースの85%で30km→35km→40kmと移行し、特異期に近づくにつれて、レースペースの90%で30km→35km→40kmと段階を踏んでいる人にはレースペースの90%で40km走することは良いと言えるわけです。

 

 これも見落としがちなことですが、1発レースに近い刺激のトレーニングをしたことに目を向けるのではなくて、それまで何回も距離走というトレーニングを積んで、段階を踏んで体にトレーニング刺激をかけているから、着実に適応していると言えるのです。

 

 今更ですが、何故このテーマを書こうと思ったかといいますと、当然ですが、期分けを明確に分けてやっている人がいるかもしれないと思ったからです。

 

その理由が、アーサーリディア―ドコーチの「リディア―ドのランニング・バイブル」を読まれた方は、綺麗に期分けをした方がいいと思われているのかもしれないと思ったのです。

 

また私も過去のブログ記事でも、期分けの重要性の説明はしておりましたが、はっきりと基礎から実戦へと滑らかにトレーニングを移行させることを意識してくださいとは書いてなかったなと思ったので、今回はこの部分をお伝えさせていただきたく記事にさせていただきました。

 

本書を読んでいると、マラソンコンディショニングトレーニングでは、流しすら一切せずに週100マイルの走り込みだけをして、ヒルトレーニングの時期には、ヒルトレーニングだけをして、インターバル期にはインターバル(厳密にはレペティション)・・・・と綺麗にやるべきトレーニングを明確に分けて期分けをしているように読めるかと思います。

 

しかし、橋爪さんの書かれた本とかを読んでいると、リディア―ドコーチも実際は、滑らかに移行していくべきだとおっしゃっていたようです。

 

話を元に戻しますと、期分けを行いトレーニングはしていきますが、常に基礎から実戦へと滑らかにトレーニングを移行させていくことを意識し、他人から練習計画を見られた時に、パッとここから期が変わったと一目みて分からないようにするぐらい滑らかに徐々に移行させていく方がいいということです。

 

それは、人体の仕組みとして、トレーニング刺激に適応しやすい条件として、似たようなトレーニング刺激には適応しやすいという原理があるからです。

 

もうちょっと言い方を変えれば、同じような似たような刺激を何度も何度も、反復してかけると適応しやすいという裏付けにもなると言うことです。

 

日本語だろうと、お箸を使うことだろうと、自転車に乗れるようになるのだって、何度も何度も反復して、その刺激をかけることで、体は適応していくわけです。

 

またこれからの時期、夏の暑さに慣れるように今の時期から徐々に暑さに慣れることで、あの夏の暑さでも走れるように体が適応していくわけです。

 

最後に一点注意していただきたいことが、その期の目的を阻害してまで、次の期を意識したトレーニングをしてはならないということです。

 

どういうことかと言いますと、基礎構築期は総走行距離を増やすことが一つのやるべき事なのですが、そのやるべき事を阻害しない範囲でスピード練習も入れていく必要があるということです。なので、言葉どおり補助的スピード練習としての位置づけがあるわけです。

 

スピード練習の負荷が高すぎて、翌日疲労が残りすぎて完全休養しないと無理だとなれば、基礎構築期の過ごし方としては、目的が阻害されてしまっているのです。

 

このように、期分けを行いトレーニングをしていくわけですが、常に基礎から実戦へと滑らかにトレーニングを移行させることを意識してされれば、トレーニング刺激に対しても着実に適応でき、結果走力の向上に繋がり、レースでも結果が出るようになるということです。

 

今回の記事が参考になりましたら幸いです。

 

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コメント


筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

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ウェルビーイング株式会社

〒612-8491
京都市伏見区久我石原町2-25フレイグランス久我102

電話番号:080-6125-8417

​ペット:レオ(荒獅子)
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