走り方を変えるよりも練習計画を考えた方が長距離走・マラソンが速くなる理由
- 榮井悠祐

- 2月6日
- 読了時間: 12分
突然ですが、あなたは長距離走・マラソンが速くなるためにやった方がいいことって何かご存知でしょうか?
初マラソンを走り終え、もう二度とマラソンなんてするものか!と思いながらも、知らぬ間にマラソンの魅力に取りつかれ、今度のマラソンではもっと速く走れるようにトレーニングに励まれているのではないでしょうか?
そこで長距離走・マラソンが速くなる為に走り方を学んで、走り方を改善することが一番良い方法だとお考えになったりしないでしょうか?
特に学生時代は技術系のスポーツをされていて、社会人になってからマラソンを始めた方は走り方を変えたら速くなるとお考えになられる方が多い傾向にあるようです。技術系のスポーツというのは、野球、ソフト、サッカー、ラグビー、ゴルフ、テニス、バスケット、バトミントン、卓球等の球技スポーツや、水泳や陸上競技でもやり投げ等の種目も技術系のスポーツと言えます。
私は小中高と野球一筋で、社会人になってからマラソンを始めたあるあるの市民ランナーなので、走り方の走技術を学ぶことが長距離走・マラソンが速くなる一番早い方法だと思っておりました。接地はかかとからではなく、つま先接地が良い、ミッドフット着地が良いとか視線はどこに向けたらいい、腕の振り方はケニア人のように上に持ってきたらいい等・・・・様々な情報をネットや本で調べました。
なぜ技術改善を一番に考えたのか。
それは、私は野球経験者なので野球を例にとらせていただきますが、まずはキャッチボールができないと話になりませんよね?
要は、ボールをまっすぐ投げれて、ボールをグローブで捕るという技術がないと、野球というスポーツ、試合をすることができません。
長距離走・マラソンが速くなるためにも走り方を変えるという走技術の改善することで、マラソンが速くなると思ったのです。
しかし・・・
野球のような技術系スポーツと長距離走・マラソンのような持久系スポーツでは考え方が全く違うのです。
技術系スポーツで上手くなる主な要因は、【技術】と【最大筋力】が挙げられます。もちろんその他にも要因はありますが、主な要因となるとこの2つが挙げられると思います。
野球だといくらバットスイングの技術を身に付けても、ホームランを打つとなるとどうしてもバットを速くスイングできるだけの筋力が必要です。小学生と高校生を比較すると、技術の違いもありますが、筋力が全然違います。同じぐらいの技術力だったとしても筋力のある人の方が遠くまでボールは飛ばせます。
投げる方でも同じことが言えます。いくら同じぐらいの投げ方の技術であっても、肩の力で遠くまで投げられる人とそうでない人の違いはでてきてしまいます。
では長距離走・マラソンのような持久系スポーツの速くなる主な要因は何なのでしょうか?
それは【代謝系】と【筋持久力】という2つが挙げられます。この2つをトレーニングによって改善していくことが、長距離走・マラソンが速くなる為の方法なのです。
いきなり【代謝系】と【筋持久力】の改善が必要ですと言われても何のこっちゃだと思いますので、それぞれの定義も含めて順に説明させていただきます。
【代謝系】とは生体内で生み出されるエネルギーシステムのことをいいます。意識して自分の体の中でエネルギーを生み出している方は皆無だと思いますが、実は人間の体は、体内でエネルギーを生み出しているんです。スマホやノートパソコンは電源をコンセントに差すことで電気エネルギーを外部からもらって動くわけです。自動車もガソリン(ハイオク、軽油)というエネルギーを外部からもらうことで動くわけです。人間は電気やガソリンといったエネルギーを外部からもらって動いているわけではなく、自分の体の中で無意識にエネルギーを生み出しているのです。
マラソンランナーは、酸素を使ってミトコンドリアという器官でエネルギーを生み出し、その生み出せるエネルギーが大きければ大きいほど速く走れるようになるのです。大迫さんのようにフルマラソンを2時間4分で走れる人は、42.195km走るのに必要なエネルギーを2時間4分で生体内で生み出しているのです。
フルマラソン4時間で走る人は、42.195km走るのに必要なエネルギーを生体内で生み出すのに4時間かかるということです。ということは、42.195km走るのに必要なエネルギーを3時間で生体内で生み出すことができればサブ3ということです。
つまりあなたの生体内で生み出せるエネルギーシステムを改善していくことで、長距離走・マラソンが速くなるということです。
次に【筋持久力】とは、筋肉、靭帯、腱、骨が走っているときの接地の衝撃に耐える力です。5000mだとこの記事をお読みいただいている皆さんのようなレベルだと想像しにくいかもしれませんが、5000mを走り切るだけの筋持久力があるから5000m走りきることができます。おそらく初めて走り始めた時って5km走るだけで筋肉痛とかなりませんでしたか?
フルマラソンだと42.195kmを走り切るだけの筋持久力があるから完走することができるわけです。最初は歩かずに完走するだけでもタイムは向上していきますが、タイムが速くなってくると当然ペースが速くなるので、接地の衝撃もその分強くなってきます。5000mでもフルマラソンでも全く同じことが言えます。
つまり、自分が走りたいペースでゴールまで走り切る筋持久力を身に付ける必要があるということです。
ここまでの【代謝系】と【筋持久力】の説明だともしかしたら分かりにくいという方もいらっしゃるかもしれませんので、自動車を例に【走技術】という言葉も使って説明させていただきます。
自動車でいうエンジンが【代謝系】で、タイヤが【筋持久力】と思ってください。【走技術】は運転手です。
エンジンは、軽自動車のような排気量660ccがあれば、フェラーリでも一番凄い排気量だと6500ccぐらいあるわけです。軽自動車にF1ドライバーの運転技術【走技術】をもった運転手とフェラーリに私のような普通免許しかもっていない運転技術【走技術】の運転手が勝負をするとフェラーリを運転する私が勝ってしまいます。
またいくらフェラーリのような排気量でもタイヤ【筋持久力】が4つともパンクしていたら、おそらく軽自動車にも負けてしまうでしょう。
この例を見ると、長距離走・マラソンにおいて速くなる主な要因は排気量である【代謝系】とタイヤの【筋持久力】で、運転技術【走技術】はほとんと関係がないということをご理解いただけたかと思います。
もちろん【走技術】が一ミリも役に立たないというわけではありません。あくまで長距離走・マラソンが速くなる主な要因がこの【代謝系】と【筋持久力】であるということをお伝えさせていただきたかったのです。
少し余談になりますが、【走技術】については、【筋持久力】を鍛えていると勝手に【走技術】も身についてきます。ある程度脚が重く苦しくなってくるような練習を続けていると体は無駄な力を抜いて走ろうとします。つまり、リラックスした綺麗なフォームになっていきます。長距離走・マラソンにおいて必要な走技術というのは、レースペースをいかにリラックスして走れるかなのです。
野球の練習でも素振り1000本とか、1000本ノックというメニューがありますが、あれなんかも体がヘロヘロになってきて、無駄な力(いわゆる力み)がなくなって、自然と綺麗なフォーム、無駄のないスイングや捕球の仕方を体が覚えてくれるんだと思います。
さて、ここまで長距離走・マラソンが速くなるためには【代謝系】と【筋持久力】の改善が必要だということを説明してきました。では、この2つを改善していくにはどうしたらいいのかということになります。
それは、様々なトレーニング刺激を体にかけて、適応反応を引き起こさせることで上記2つは改善されていきます。
トレーニング刺激とはジョグ、ショートインターバル、ロングインターバル、ビルドアップ走、ペース走、テンポ走、LSD、距離走のようなあらゆるトレーニングメニューのことをいいます。そこにその日に走る走行距離やペースという変数が入ってきて無限の組み合わせの刺激が考えられます。
まずはトレーニング刺激に対して体が適応するとはどういうことかと言いますと、10km走るのに50分かかっていた人がいたとします。トレーニングを続けて、3か月後同じ感覚で10km走って40分で走れたということはトレーニング刺激に対して体が適応反応を引き起こしたということです。逆に同じ感覚で走って10kmを60分かかってしまうようになっているとなると、体はオーバートレーニングのような不適応を起こしてしまっております。
またトレーニング刺激というのは強すぎても弱すぎても、体というのは適応反応を引き起こしません。
刺激が強すぎる例でいえば、1kmのインターバルをとにかく全力で、もうできないとぶっ倒れるまでやりつづける練習を毎日することをイメージしてください。そもそもそんな練習何回もできないですが、こんな練習続けていると故障かオーバートレーニングという不適応を起こします。走力が向上するという適応が起こらないことは簡単にイメージできると思います。
そして、遅かれ早かれ走ることが嫌いになり走ることを辞めてしまいます。お仕事でも残業や高ストレスが続いて鬱になってしまったりするのも精神的なストレス刺激が強すぎて不適応を起こしてしまっているのだと思います。
今度は刺激が弱すぎる例でいえば、5000mで20分切り(1キロ4分00秒ペース)を目指している選手が、キロ7分で毎日3kmジョギングだけしていても刺激が弱すぎて走力が向上しないことも簡単にイメージできると思います。マラソンでもサブエガ(4分00秒ペース)を狙う人がキロ7分で毎日3kmジョギングだけしていても同じことが言えます。
ここまでまとめると、走力を向上させる為には、その人にとって適正なトレーニング刺激を体にかけて適応反応を引き起こしていく必要があるということです。
そして更に忘れてはならないのが、長距離走・マラソンはレースの日が決まっているということです。
例えば、5000mで記録会があるとなればその記録会の日が決まっているので、その日に一番速く走れないと意味がないわけです。大阪マラソンを走るというのであれば、大阪マラソンの日に一番速く走れないと意味がないわけです。大阪マラソンの1週間前にベストタイムが出ても何にも意味がありません。
このように、無限の組み合わせが考えられるトレーニング刺激を体にかけて適応反応を引き起こさせ、更にレースの日に一番速く走れるようにする必要があると考えると、このトレーニング刺激をいつ、どのように、どれぐらい体にかけていくかをレースの日から逆算して組み合わせを考えていく必要があるということです。つまり長距離走・マラソンが速くなる為には、「練習計画」を考え作成することが一番重要なのです。
インターバルは何曜日にやって、ペース走は何曜日にやって、距離走は何曜日にやることを決めないといけません。実は一週間同じ組み合わせでもトレーニングの順番を変えると体は全然異なる反応を起こします。適応反応を起こすのか、不適応反応を起こすのかが変わってくるのです。
もっというと、基礎練習から実戦的なレースをイメージした練習へと徐々に移行していかなければなりません。そうなるとレースの日から逆算して何週間前にはどんなトレーニングをしてとか考えないといけません。
そして一つのレースに向けて最高の結果を出そうと思えば、3か月から6か月で練習計画を考え作成する必要があります。これはトップランナーとか関係なく、人間である以上市民ランナーの我々にも当てはまります。
なぜなら、トレーニング刺激に対して適応するのがそれぐらい時間(期間)がかかるからです。
走技術を改善することで、少しはタイムが向上するかもしれません。しかし、もっと根本的な問題、長距離走・マラソンのような持久系スポーツの特徴を考えると練習計画の作成が非常に重要になってくることをご理解いただけたと思います。適切な練習計画の作成でレース結果の7割は決まるといっても過言ではありません。
是非、あなたが適切な練習計画を作成し、長距離走・マラソンが速くなることを祈っております。
今回の記事があなたの参考になれば幸いです。
それでは最後にもっと長距離走・マラソンが速くなる方法について知りたいという方にある書籍をお勧めしたいと思います。それが「詳説長距離走・マラソンが速くなるためのたった三つのポイント」です。
本書は選手としては大阪マラソン日本人トップの実績を持ち、現在はウェルビーイング株式会社代表として、これまで述べ8000人以上の市民ランナーの方へランニング指導を行い、数々のサブ3やサブエガランナーを誕生させてきた池上秀志が書いたもので、トレーニングにおいて絶対に見落としてはいけない法則について解説した、まさに長距離走・マラソンが速くなりたい全ての市民ランナーの為に書かれた本です。
著者である池上秀志は、プロランナーとして自分の脚で稼ぎ生計を立てるべく、世界の一流指導者、一流選手の元に直接行って指導を仰ぐため、ケニア、ニュージーランド、ドイツ、オーストリアなど海外を単身で飛び回ってマラソンが速くなる真理を追求しました。
さらに洋書・和書問わず数百冊の本を読み込み、膨大な知識を身につけました。その結果として辿り着いた、トレーニングをする上で絶対に万人に当てはまるとある法則をこの本で語ってくれています。私自身、マラソンが3時間16分から2時間32分まで短縮できていますが、その経験からも本書は長距離走・マラソンが速くなる方法の本質を突いた本だと確信しています。
またこちらの書籍は、入門書としての側面もあり、迷ったときにはいつでも見返せるようにデザインされています。私はウェルビーイングの様々なコンテンツを利用させていただきましたが、迷った時はこの本を読み直して原点に戻ってくることで、本質を思い出しトレーニングすることがあります。
本書は本来は1000円で販売しています。ですが、この記事をお読みいただいたあなたにもぜひ、ランナーとして見える景色が変わるこの感覚を味わっていただきたい、成功を応援したいという想いから、現在メルマガ登録していただくことで、無料にて原稿データをプレゼントさせていただいております。長距離走、マラソンが速くなりたいランナーの方であれば、お手元にあって損はない一冊です。ぜひ、下記のURLより受け取ってください
↓↓

























コメント