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仕事・家事・育児と日々忙しい中で走られている市民ランナーさん必見!あまり設定タイムにこだわりすぎない方が良い理由とは?

 突然ですが、あなたは練習では、設定タイムどおりにこなさないと強くなれないとお考えではないでしょうか?

 

 例えば、毎週土曜日は1km5本のインターバルをしているとしましょう。設定タイムはキロ4分00秒ペース。ある週は設定どおりこなせて、ある週は設定どおりこなせなかった。

 

 こなせた日は強くなり、こなせなかった日は強くならなかったのでしょうか?

 

 は~、せっかく今日も5000m20分切りを目指してトレーニングして、一所懸命やったのに、無駄になってしまった、なんであそこでもっと頑張れなかったんだろう?そんな風に思うことってありませんか?

 

まさに私自身もそうでした。

 

 練習会など目の前にライバルや同じ走力の方がいると余計にそのように感じてしまうかもしれません・・・

 

 しかし、設定タイムにこだわりすぎると良くない時があるんです。

 

 えっ???

 

 ですよね。

 

 ここで一番大切なことを思い出していただきたいのですが、何のために日々トレーニングをしていますか?

 

 それは目標を達成するため、つまり、走力が向上するために日々お忙しい中トレーニングをされているんだと思います。

 

 トレーニングの目的は、走力を向上させることなのですが、設定タイムにこだわりすぎてしまうと走力が向上せずに、最悪走力が低下していってしまうこともあるんです・・・

 

 私はフルタイムで働きながら、小学生以下の4人の子どもを育て、そして土日はソフトボールの指導者として私生活はそれなりに忙しい中走っている市民ランナーです。

 

 あなたと同じような環境で、目標達成のために走っているからこそお伝えできる真実だと思いますので、是非最後まで読み進めてください。

 

 先ほど、トレーニングの目的は、走力を向上させることとお伝えさせていただきました。

 

 「超回復の原理」という概念をお聞きになったことはありますでしょうか?

 

 おそらく聞いたことがない、初めて聞いたという方はいらっしゃらないかと思います。

 

 下記のような図を見たことがある方も多いかと思います。

 

   

 

 超回復の原理とは、トレーニングという負荷をかけて疲労させ(①)、それが元の状態まで回復し(②)、そこから更に回復(適応)(③)することで走力が向上するという原理のことを言います。

 

 超回復の原理といえば、1回負荷をかけたら48時間から72時間休まないといけないという説明をされることもありますが、それは誤りです。

 

 それはあるレジスタンストレーニング(ベンチプレス)という実験で、48時間から72時間休むと超回復の原理が確認されたというだけなのです。

 

 皆さまのように、長距離走・マラソントレーニングにおいて、48時間から72時間休まないと超回復の原理が引き起こされないというのは、経験的にも誤っていることがご理解いただけると思います。

 

 1回練習して、2,3日休養している長距離ランナーはいないですし、トップランナーは2部練習を基本としているので週に10回以上は練習していることになります。市民ランナーの皆さまも週に4回、5回と走られている方も普通だと思います。

 

 ここで重要なのは、負荷をかけて回復させることによって能力(走力)が向上していくという原理があるということです。

 

 先ほどの図をもう一度見ていただきたいのですが、「どれぐらいの負荷をかけるのか」(①)、「元の状態まで回復させること」(②)そして、「元の状態から更に回復(走力向上)すること」(③)をトレーニングする上で考えていかなければなりません。

 

 この①、②そして③が上手く図のようにならないと当然ですが超回復の原理を引き起こすことができません。

 

 それでは、本日のテーマと冒頭部分でお話させていただいたことですが、何故、我々市民ランナーは、設定タイムにこだわりすぎるとよくないのかをお伝えしていきたいと思います。

 

 先ほどお伝えした「超回復の原理」を頭の片隅に入れて読み進めてください。

 

実業団選手・プロランナーと市民ランナーの大きな違い

 まずは実業団選手・プロランナーと我々市民ランナーの一番大きな違いを考えなければなりません。

 

 それは練習が終わってから次の練習が始まるまでの時間の過ごし方です。リカバリーや疲労回復の時間と言えば分かりやすいと思います。

 

 現在ロードレースで最も成果を出しているコーチの一人である、レナト・カノーヴァという方はご存知でしょうか?

 

 彼はリカバリーを非常に重要視しており、彼の有名な言葉の一つに「練習はシャワーを浴びた後に始まる。何故なら、練習はリカバリーから始まるからだ」という言葉があります。

 

 また、「市民ランナーと競技者の一番の違いは練習の質にある。市民ランナーは決して競技者と同じ質の高さを維持できない。何故なら休養の質が低いからだ」という言葉も残されているようです。

 

 そうなんです。これは当たり前ですが、我々市民ランナーは絶対に実業団選手・プロランナーにはリカバリーの過ごし方では勝てないのです。

 

 彼らは、練習が終わってからの休養も仕事なのです。昼寝することも仕事だし、マッサージ行くことも、治療院へ行くことも仕事なんです。

 

 しかし、我々市民ランナーは、違います。真似したくてもできないんです。

 

 早朝走っておられる方は、そのあと職場に電車乗って出社しないといけないですし、子育て、家事とやることが膨大にあるわけです。

 

 また終業間際にトラブルなんて発生したら、終電間際まで残業なんてこともありますよね。また、残業した後に先輩や上司から「ちょっと一杯いくか」なんてお誘いもあるわけです。(笑)

 

 また子どもが体調崩したりしたら夜中も看病しないといけないですし、小さいお子さんだと夜泣きもあるわけで、どれだけ自分でリカバリーを努力しても、自分では変えることのできない環境には逆らえないわけです。

 

 実業団選手・プロランナーと我々市民ランナーは、練習が終わってから次の練習までのリカバリーの過ごし方に大きな違いがあることを改めてご理解いただけましたでしょうか。

 

トレーニングと私生活が互いに影響し合う

 このように、私生活がリカバリーの質に影響してくるとどうなるのかというのを、先ほどの「超回復の原理」の図を見て考えていきたいと思います。

 

 超回復の原理を引き起こすためには、「どれぐらいの負荷をかけるのか」(①)、「元の状態まで回復させること」(②)そして、「元の状態から更に回復(走力向上)すること」(③)をトレーニングする上で考えていかなければならないと言いました。

 

 リカバリーの質が低いとどうなるのか。それは、トレーニングしてから「元の状態まで回復する力(質)」(②)と「元の状態から更に回復(走力向上)する力(質)」(③)に影響してくるということです。

 

 図のとおりでいくと、②と③の矢印の長さが短くなってしまいます。

 

 要は、トレーニングをしたのはいいけど、そこから元の状態にも戻らずに、走力向上という超回復が生じないのです。

 

 ここで私が声を大にしてお伝えしたいことが

 

 「仕事・育児・家事」の負荷(疲労)というのは、自分ではコントロールできない部分が多すぎる!

 

 ということです。

 

 冒頭のように毎週土曜日は1km5本というインターバルを計画していても、その練習が始まるまでのリカバリーによっては、その時の体調やコンディションが全然異なる訳です。

 

 疲労がないしっかりとリカバリーできた状態で挑むインターバルと、前日の疲れとかを残して挑むインターバルでは、設定タイムが同じでもキツさが全然違いますよね。

 

 しかし、我々市民ランナーは、そのタイムにどうしてもこだわってしまわないでしょうか。

 

 設定タイムをこなせたら強くなった気はするし、こなせなかったら強くなれない気がしてしまいます。これは真剣に走っている市民ランナーにとっては共通のことだと思います。

 

 しかし、理論的には、「超回復の原理」を引き起こさないと走力の向上がないと考えると、この私生活での負荷(疲労)というのは絶対に考慮に入れてあげないといけないのが、ここまで読んでいただいた方であればすごく納得していただけると思います。

 

 これは某大手会社の海外支店でエリートサラリーマンとして走りながら初マラソンを2時間30分18秒で走られた平井健太郎さんという方がおっしゃっていたことですが

 

「飲み会の翌日に、いつもと同じ心拍数で走るとペースが全然違う(ペースが落ちる)」

 

 とおっしゃっておりました。

 

 どういうことかというと、普段キロ5分で10km走れている人が、前日飲み会という負荷(疲労)があると、キロ5分で10km走ると負荷がいつもより高いということです。

 

 平井健太郎さんはそういったことを理解して、練習の負荷設定をペースではなく心拍数で管理されておりました。

 

 以上のことからもトレーニングと私生活の負荷(疲労)というのは互いに影響し合っているということです。

 

 では市民ランナーは、どういったトレーニングを意識してやっていけばいいんでしょうか。

 

設定タイムはあくまで目安とし、主観的強度・感覚を意識してトレーニングすること

 平井健太郎さんは、ペースを基準に練習するのではなく、心拍数を基準に練習をされていたという紹介をさせていただきました。

 

 それでは「心拍数」を基準に行えばいいのか?ということですが、私の考えは少し違うんです。

 

 私の考えとしては

 

設定タイムはあくまで目安として、主観的強度・感覚を大切にする

 

 ということです。

 

 まず心拍数ですが、最近のGPSウォッチ(ガーミンやカロスetc・・)では心拍数を腕で計測できたり、胸ベルトや腕ベルトで計測できる便利なものもあると思います。

 

 これは私の主観なのですが、完璧か?と言われるとちょっと微妙な気がします。全く参考にならないということはないので、私がこれからお伝えする主観的強度や感覚でトレーニングする際の参考資料として使っていただくのが一番いいのではと考えております。

 

 ではなぜ、主観的強度・感覚なのかということですが、我々ランナーとして日々走っていると感覚というのは研ぎ澄まされていきます。

 

 プロランナーのようにキロ4分で1km走れと言われてぴったりで走ることは難しいですが、低強度の日の感覚、中強度の日の感覚、高強度の日の感覚っておそらくみなさんあると思うんです。

 

 先ほどのインターバルの例でみると、1km5本をキロ4分で先週できたとしましょう。

 

 しかし、今週のインターバルの前日残業があったり、飲み会があったり、子どもがインフルエンザなって夜な夜な看護をしていた等の負荷(疲労)があったとしましょう。

 

 ここでキロ4分はあくまで目安とし、先週と同じ主観的強度・感覚で走ってみてください。

 

 それが4分5秒とかになっても体にかかっている負荷というのは一緒です。一番いけないのが、「クソ!4分5秒だった。2本目は4分00秒で!」と思って走ってしまうと、それはあなたにとってオーバートレーニングになってしまうかもしれないということです。

 

 超回復の原理でいうと、「どれぐらいの負荷をかけるのか」(①)という「①」について注目していただきたいのですが、適度の負荷ではなく、負荷が高すぎると下に行く矢印が大きく下にいってしまい、これはこれで元の状態に戻るのも困難で、かつ、更に回復するというチャンスがなくなってしまうんです。

 

 最悪元の状態に戻る前に、また強度の高いトレーニングをしたりしてといったことを繰り返しているとどうなるのか・・・

 

 お察しのとおり、これがオーバートレーニング症候群とかになり走力が向上しないだけでなく、走力が低下していくのです。

 

 私生活での負荷(疲労)ももちろん「①」にも影響してきます。分かりやすいように前日徹夜で仕事した場合は、①の矢印むちゃくちゃ下にいった状態で、元の状態に戻るのに必死でトレーニングとか考えている場合ではないですよね。

 

 私も市民ランナーなので同じような過ちを何度も経験して失敗してきました。しかし、この主観的強度・感覚を大切にトレーニングする重要性というのを知ってから記録も劇的に向上しました。

 

 ただ気をつけていただきたいのが、現代社会ではこの主観的強度・感覚を狂わす?ものがあります。

 

 「疲労感」といいましょうか。この疲労感をごまかそうと思えばある程度はごまかせてしまいますよね。

 

 例えば、一番身近なものでいえばカフェインだと思います。パソコンデスクの横にコーヒーは手放せないという方も多いかと思います。(笑)

 

 私も過去、数週間始発と終電を繰り返すようなことがありました。その時、同僚がエナジードリンクやユンケルをプレゼントしてくれるんです。

 

 この時締め切りもあったので何とか乗り越えることができましたが、そのあと数週間は普段の業務に全く力が入らずで、当然走るというトレーニングなんて一切できませんでした。

 

 あれは疲労から回復しているのではなく、疲労はちゃんと残しながらも疲労を感じないようにしているだけです。

 

 余談ですが、レース前にカフェイン断食して、レース当日カフェイン摂取して、カフェインの効果を最大限得ようとするやり方もあります。

 

 また練習会に参加したことのある方、インターバルとかで引っ張ってもらったことのある方は経験的にもご納得いただけると思うのですが、一人でやったらできないことが、意外と普通にみんなでやればできたりしますよね。

 

 私もある合宿に参加させて頂いた時や、10kmマラソンレースペース感覚で走らせてもらった時、元プロランナーに並走していただいたのですが

 

 「え?こんな楽なん?」

 

 と感じるぐらい一人で練習している時と差がありました。

 

 このように現代社会では、主観的強度・感覚を大切にしながらも、それをごまかせてしまうものがあるので注意してください。

 

 カフェインの過剰摂取を意識的に気を付けたり、練習会に頼らずに一度自分の感覚に従ってトレーニングするというのも一つの方法です。

 

最後に

 我々市民ランナーは、走る以外の時間の過ごし方はどうしても、自分ではコントロールできないことがたくさんあります。

 

 なので、あまり設定タイムにこだわりすぎず、自分の主観的強度・感覚というものを大切にトレーニングすることも考慮していただくといいと思います。

 

 なぜなら、走力の向上は超回復の原理によって起こるからです。

 

 この超回復の原理を引き起こそうと思ったら、「トレーニングの負荷」①が高すぎてもいけないし、「元の状態まで回復する力(質)」(②)と「元の状態から更に回復(走力向上)する力(質)」(③)にもトレーニング以外の部分でも考慮してあげないと走力というのは向上しません。


 市民ランナーにとって、走る以外での私生活での負荷(疲労)というのは、非常に重要な要素であるということを改めてご理解いただき、トレーニングも設定タイムにこだわりすぎずに、いつもと同じ感覚で走るということを意識してされたら自ずと結果は出ると信じております。

 

 ここまで読んでいただいた方にとっては、ご理解いただけると思いますが、元プロランナーの言っていたメッセージで、私自身トレーニングをする上で意識していることなので共有させていただきます。

 

 「疲労を考えるということは、トレーニングを考えることと等しく重要

 

 今回のブログ記事が、あなたの参考になれば幸いです。

 

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筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

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