長距離走・マラソンが速くなりたい人必見!今までの練習のある部分を変えると3時間16分から2時間41分で走れるようになりました
- 榮井悠祐
- 10月22日
- 読了時間: 11分
突然ですが、あなたは長距離走・マラソンで一番重要な練習は何だと思いますか?
インターバルトレーニング、テンポ走そして高強度の距離走だと思われるかもしれません。私も最終的には上記トレーニングを組み合わせて練習することが重要だと思います。
しかし、そもそもその最終的にやりたい練習ができないといったことはないでしょうか。
そもそもこの練習ってどうやったらできるようになるの?このままだと自分は一生サブ3できないかもしれない・・・
サブ3するためには、レース1か月前に4’15’’/kmで30km走等・・・
実はかつて私も悩んでいた一人です。
10kmを40分切れたらサブ3できるといった考えがありました。
しかしどうしても10km40分切り(4’00’’/km)ができませんでした。
そんな私が元プロランナーの池上と出会いトレーニング方法を学ぶことでタイムが劇的に向上しました。
元プロランナーの池上とは現在はウェルビーイング株式会社の代表取締役をしている男で、大学時代はセルフコーチングでハーフマラソン63分9秒、そしてプロランナーになってから大阪マラソン日本人トップ(2時間13分41秒)で走られております。彼はプロランナーとして自分の脚で稼ぎ生計を立てるべく、世界の一流指導者、一流選手の元に直接行って指導を仰ぐため、ケニア、ニュージーランド、ドイツ、オーストリアなど海外を単身で飛び回ってマラソンが速くなる真理を追求しました。
本日は、そのトレーニング方法について書いていきたいと思います。
絶対にフルタイム勤務、育児とランニングの両立が大変な方にこそ参考になるのではと思っております。是非、最後までお読みいただければと思います。
結論から申し上げますと「低強度走の量を増やした」ということです。
もっと言えば総走行距離を増やした。週間走行距離を増やした。ということです。
なぜインターバル、テンポ走や高強度の距離走ではなく、「低強度走の量を増やした」ことが3時間16分から2時間41分で走れるようになった主な理由と考えるのか。それは私自身の実体験をお伝えさせてください。
先日2020年5月~8月ぐらいのトレーニング記録を見返しておりました。
この時期は基礎構築期としてトレーニングをしておりました。
そこに驚いたことが一つありました。
ほぼほぼ低強度走しかしていない・・・・
月に3回ほど40分ファルトレク20×1分/1分をやっておりましたが・・・
2020年11月29日(日)にアミノサウルスオンラインマラソンを走りました。その時のタイムがまさかの2時間41分23秒(3’49’’/km)でした。しかも高強度の距離走の位置づけでした。(実際はレースぐらいの負荷で走りましたのでレースですね。)
ただ9月から11月までの3か月はテンポ走、インターバル、高強度の距離走をしていたのでそのタイムでサブ3を達成できるのは自分の中で分かっておりました。
自分が驚いたのは2時間41分のタイムを出したということよりも、5月~8月はほぼ低強度走しかしていないのに何でこのタイムで走れたのか。そして、9月から徐々に始めたインターバル、テンポ走、高強度の距離走が自分では考えられないペースで走れている。
先ほど、【どうしても10km40分切り(4’00’’/km)ができませんでした。】と言っていた人間が、5月~8月ほぼほぼ低強度走しかしていないのに、9月からテンポ走やなんなら30km距離走で平均タイム4’00’’/km切れていたのです。
このような実体験があり私が皆様にお伝えしたいと思った理由です。
そして低強度走の量を増やすことや、継続していくことは、フルタイムでお仕事したり、育児や家庭との両立を考えた場合、非常にやりやすく理に適った方法ではないかと考えたからです。
では私が実施した低強度走について書いていきたいと思います。
私は池上のリディア―ドに関するブログを読み講義を受講しその部分をかなり参考にしました。
簡単にではありますが、リディア―ドとはどんな方で、どんなトレーニングシステムであるのか説明させていただきます。
アーサーリディアードは、1960年代に活躍したコーチです。
彼がコーチした有名な選手は、1960年に開かれたローマオリンピックでピーター・スネルが800mで金メダル、マレー・ハルバーグが5000mで金メダル、バリー・マギーがマラソンで銅メダルを獲得しました。
ピーター・スネルは1964年の東京オリンピックでも800mと1500mで金メダルを獲得しております。
またラッセ・ヴィレンという選手は、1972年のミュンヘンオリンピックと1976年のモントリオールオリンピックで5000mと10,000mで2大会連続金メダルを獲得しております。
彼の指導の特徴は多くの有酸素ランニングを取り入れることで、東京オリンピック800mと1500mで二冠を達成したピーター・スネルも冬場には週に一回起伏のあるコースで35㎞走を取り入れていました。
リディアードと聞くと、インターバルトレーニングを否定し、週100mile(160km)を走らせるイメージがありますが決してそんなことはありません。
当時はインターバルトレーニング絶頂期で、毎日毎日インターバルトレーニングをしていたという時代背景があります。
インターバルトレーニングをする前にしっかりと有酸素ランニングを実施し有酸素能力の向上の重要性を唱えました。
また彼のトレーニングシステムとして、有名なのがピーキング、期分けという概念です。
①マラソンコンディショニングトレーニング期(できるだけ長く)
②ヒルトレーニング期(約4週間)
③無酸素トレーニング期(約4週間)
④コーディネーション期(約6週間)
⑤レース期(4-6週間)
それぞれの期間でトレーニングの目的を明確にし、レースで最高の結果を出せるように準備していきます。
現在ではピーキングや期分けは常識となっておりますが、おそらくこのような概念を初めて取り入れられたのがアーサーリディアードです。
私は期分けについて学び、5月~8月は基礎構築期にすると決めました。
単純な私は、まずは週に160km走れる基礎体力・土台を作ろう!!
1週間平均だと約23kmか。
ただフルタイムで働いている私は、まずその走る時間を確保することについて一番考えなければなりませんでした。
そこで私は家族が仕事や学校、保育園の朝準備が始まる時間までに帰ることから逆算して早朝走ることを決めました。
具体的には距離というよりも時間で管理しておりました。リディア―ドは60分と90分を交互に走り、週に1回は120分のロングランという週間スケジュール例が有名かと思います。
自分もそこを真似て、それに近い練習メニューを組んでいきました。さらに6月ぐらいからファルトレクを取り入れていきました。(それでも月に3回ほどでしたが・・・)
ファルトレクの語源はスカンジナビアの言葉です。ファルトとレクの二つの言葉から成り立ち、ファルトは速度、レクはレクリエーションのレクのことで、遊びという意味です。子どもがペースを上げたり下げたりする遊びがあるそうです。みんなでかけっこして、疲れたらペースを落とす、元気になったらまたあの木のところまで勝負、みたいなことを繰り返しているのだと思います。
ペースを上げたり下げたりするのがファルトレクという練習です。気の向くままにペースを上げたり、下げたりというのももちろんファルトレクの一種なのですが、通常はもう少しシステマチックに取り入れます。例えば、1分速く走って、1分ゆっくり走るのを20セット繰り返すとか、3分速く走って、1分半ゆっくり走るのを10回繰り返すなどです。
低強度走のペースでいうと不整地や起伏のコースを走るときもあるので一概には言えませんが、5’30/kmぐらいのペースで一番速くて4’40’’/kmとかでした。
距離でいうと最初は12kmとかでしたが、90分以上走る日は20kmぐらい走れるような体力がついてきました。
5月にガーミンのウォッチを購入し総走行距離を記録していくうちに、走る距離を増やしていくことにハマっておりました。月間600kmを超える距離を走ることができました。
月間800km(週間200km)までは人間として有酸素レベルを最大限上げるのには必要と言われております。
私がスピードよりも持久系を好むのは、こういった練習から取り組んだからかもしれません。
そして練習日誌見ていると本当に4’00’’/kmペースで走る練習がたまにやるファルトレク以外ありませんでした。
そんな練習を3か月コツコツと地道に続けることで、基礎体力がむちゃくちゃついていきました。だから9月からの移行期にインターバル、テンポ走そして高強度の距離走といったやりたい練習ができたんだと思います。
ここまで読んでいただいたあなたは、明日から低強度走を積極的に取り組もうという気持ちになられましたでしょうか。
私は毎日60分や90分ぐらいの時間を確保して練習しましたが、全然30分~40分でも効果は絶対にあると思います。
その理由については、ただ私の実体験をお伝えしただけでは、根拠が乏しく思われることかと思いますのでもう少し詳しく解説させていただきます。
順番が前後しましたが、低強度走の重要性について解説していきます。
まず低強度走の定義は、「主観的に楽だと感じる強度」です。
低強度走の目的は、トレーニングから回復すること、そして少しだけトレーニング刺激を入れること。つまり、回復しながら強くなれるトレーニングなのです。
そして低強度走は簡単に量を増やすことができます。これが中強度レベルになると距離を増やすといったことは難しくなります。以下、低強度走で距離を増やすことのメリットです。
① 距離(量)を増やすとどんな良いことがあるかといいますと、①疲れにくい身体②故障しにくい身体を作ることができます。これはまさに基礎構築期の目的と一致します。
② 距離が増えることで、接地する回数が増えます。よって、筋肉、靭帯、腱、骨の耐久性が上がります
③ 毛細血管密度の向上、ミトコンドリアの数の増加及び機能の向上
血管の数が増えることは何がいいのかというと、血液は栄養を運んだり老廃物を除去します。血管の数が増えるとそれだけ全身に隈なく栄養素がいきわたります。よって、体の回復が速くなるのでリカバリーが促進されます。
ミトコンドリアの数の増加及び機能の向上については、エネルギー量が増えるということです。トレーニング刺激に対し身体が適応するのにもエネルギーが必要です。つまり、トレーニング刺激に対し適応しやすくなるということです。
④ 心筋の向上
心拍数だけでなく1回拍出量も重要であります。心臓が1回でどれだけ血液を送り出すことができるかを「1回最大拍出量」といいます。この心臓の筋肉を鍛える最もいい方法が低強度走です。理由は1回最大拍出量は最大心拍数の60%で到達すると言われております。最大心拍数の60%はちょうど低強度走ぐらいの強度になります。
よって低強度走で十分に心筋を鍛えることができます。
ここまで読んでいただき、①低強度走の重要性を理解し、②明日から低強度走に積極的に取り組んでみようと思っていただけましたでしょうか。
実は私もこの10月から低強度走を中心に量を増やそうと計画しております。
今年度はソフトボールの監督を任されたことが一番大きいのですが、土日祝がソフトボールで走れない日があり、そこで私は質に重点を置くような練習をしてしまいました。
最初は特に問題なかったのですが、やはり今になって状態が上がってこないと言いますか、ちょっとオーバートレーニング気味になってしまいました。
理由は上記①~④が疎かになってしまい、今までできていた練習も相対的に負荷が高くなってしまい体が適応できなくなってきたんだと考えております。
正直このブログを書いていなかったら、自分でも何が原因でこんなにも走れないのかわからなかったと思います。
しかし、このブログを執筆し、思考を整理していく中でやっぱり「低強度走の量」をしっかり確保することが自分の練習で一番大切なことだと理解しました。
なのでこの10月からもう一度基礎構築として、低強度走の量を増やして地道にコツコツと練習していきたいと思います。
大迫さんがSNSのある投稿で、「粛々と愚直に」と書かれておりました。もちろん、低強度走を粛々と愚直にということではないですが、自分は「粛々と愚直に低強度走」をこなしていきたいと思います。
そして2026年4月の長野マラソンでサブ2.5達成し自己ベストを更新したいです。
今回のブログがあなたの記録向上に少しでも役立つことができれば幸いです。
最後に長距離走、マラソンが速くなる方法についてもっと詳しく学んでみたい方にお知らせです。
マラソンタイムの向上はもちろん低強度走を増やすことだけが重要なのではありません。あくまで一つのファクターです。長距離走マラソンが速くなるには、トレーニング、リカバリーそしてマインドの三本柱からアプローチしていく必要があります。
是非あなたにも彼の講義動画を受講して頂きたいのですが、いきなり有料の商品に手を出すには非常に抵抗があるかと思います。そこで本日は彼の書籍の原稿データを無料で受け取れるページを紹介させて頂きます。
池上秀志は、全国駅伝では通算20人以上を抜き去り、1度は区間賞も獲得、2017年の大阪マラソンで日本人トップの2位を初め、上尾ハーフマラソン、谷川真理ハーフマラソン、ケアンズマラソン、ハイテクハーフマラソン、グアムハーフマラソンなどなど様々な国内外でのレースで優勝している人で、現在はアマチュアランナーさんの目標達成やお悩み解決のサポートをしており、過去5年間でのべ1万人以上が彼の有料のオンラインスクールや書籍を利用しています。
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あなたの成功を祈っております。

























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