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具体的な練習計画の立て方を学ぶことで長距離走・マラソンが速くなる理由

 突然ですが、あなたは練習計画を立てて練習されていますでしょうか?

 

 本日は、具体的な練習計画の立て方を学ぶことで長距離走・マラソンが速くなる理由についてお伝えしていきたいと思います。

 

そもそも何故これをテーマにしたのか?

 長距離走・マラソンが速くなる方法論が多数ある中で、なぜこのテーマを選んだのかということですが、皆さまの中には、サブ3を達成するには、インターバルは何キロを何本やったらいいのか、距離走は何キロを何本やったらいいのかとかの方が気になると思います。

 

 しかしここで考えていただきたいのが、どんなトレーニングにおいても、全てはレースで結果を出す為にトレーニングをしている訳です。ということは、全てトレーニングは、レースの日から逆算して行われるべきで、具体的な練習計画の立て方を学ぶことが最優先ではないかと考えました。

 

 また練習計画を立てるということは、正しい努力の方向性を理解するということ、つまり自分がレースまでにやるべき事を明確にするということです。

 

 現在の自分の立ち位置が分かるということなので、例えていうなら、地図とコンパスを持って進むことができるということです。人間がやることですので、当然計画どおりにはいかず、回り道をすることもありますが、そのリスクを最小限に抑えることができ、迷ったときに戻ってきやすいということもあります。

 

 また練習計画を立てることで、そのトレーニングの目的や意図を理解しながらトレーニングに取り組むことができます。

 

 日の丸を背負ったこともある京大生の平井健太郎さんが、「どんな練習をしたのか、練習メニューを聞いてくる人は間違ってる。練習メニューなんて全然ライバルにさらせる」とおっしゃっていた言葉を今でも覚えております。

 

 重要なのは、そのトレーニングにはどんな目的や意図があるのかそこに意味があるということです。インターバルで何キロを何本したらいいのかではなく、インターバルをすることで、どういったトレーニング効果を求めているのか、であればファルトレクにするのも一つの手段ではないかとか、そういった広い視野でトレーニングをすることができるようになります。

 

 逆に練習計画を立てずにトレーニングをするということは、どれだけ努力をしても間違った方向に進んでしまっているということに気づかず、あれだけ努力したのに、レース結果が思ったように出せなかったということになる可能性も高くなります。

 

 ここで、間違った努力の方向性というのはどういうことなのか?またある程度のレベルのランナーであれば、練習計画なんて誰でも立てているものでは?と思いますよね。

 

 本当にこういう時に昔の私が良い例でありますのでご紹介させていただきます。

 

 昔私は、週間スケジュールをちゃんと作ってトレーニングしておりました。コンスタントに10km40分を切れたらサブ3ができると教えてもらい、平日は毎回10kmタイムトライアルのような練習計画を立てトレーニングしておりました。

 

 自分で言うのもあれですが、けっこう頑張ってました笑。今から思うと、もっとやり方はあったのにと当時の自分に教えてあげたくなります。

 

 当然ですが、レースから逆算した長期で練習計画を立てるということをせず、単純に10kmを40分切るということしか考えずにトレーニングをしておりました。

 

 練習計画を立てることはできても、どういった原理や理論を組み込んで作成したらいいのかというのは、分かっておりませんでした。

 

 そこで、ウェルビーイングオンラインスクールやトレーニングプログラムビルダーという講義を受講し、プロである池上(現在私の社長)から原理や理論を組み込んだ具体的な練習計画の立て方というのを学びました。

 

 このおかげで、私は劇的にタイムが向上したわけですが、この学んだ内容を皆さんにお伝えしたいと思いましたので、このテーマを扱うことにさせていただきました。

 

 それでは、私が学んだことをそして実践したことをお伝えしていきたいと思います。

 

絶対に守ってほしい3つの原則

 まず具体的な練習計画を立てるに際して、絶対に守ってほしい3つの原則についてお伝えさせていただきます。

 

1つ目:練習計画は鉛筆で書く

 これは比喩表現ではあるのですが、練習計画はいつでも修正できるようにボールペンではなく、鉛筆で書いてくださいということです。今はスマホやパソコンで管理されている方も多いかと思いますが、意図としてはそういうことです。

 

 私自身も反省しないといけないことなのですが、練習計画を立てることの一番の問題点は、自分の立てた練習計画に固執しすぎることだと思います。

 

 極端な例だと、前日肉離れしてしまったのに、練習計画どおり練習するのかと言われたらそんなことないですよね。ここまで極端だと分かるのですが、自分の立てた練習計画が今の自分の疲労感だときつすぎる場合でも、気合入れて完遂しようとしないでしょうか?

 

 実際インターバルとかで、明らかに走り始めから設定タイムがきつすぎると分かっていても、何とか完遂できるように頑張らないでしょうか?

 

 そうするとやっぱりどこかで疲労が出てきて体調不良を起こしたり、故障したりしてしまいます。私も経験者なのでなかなか修正とくに、下方修正することは精神的に苦しいです。しかし、そのトレーニングの目的や意図をしっかり理解できれば、修正すべき時は修正できるようになってきます。

 

 具体的には、次の日の練習は、前日の練習を終えた疲労感などから考えたりしますし、何なら当日のウォーミングアップの段階でトレーニングを修正したりできるようになってきます。

 

 世界のトップランナーでも、インターバルを予定していたところ、調子を見てファルトレクに切り替えたり柔軟に練習計画を修正し対応しております。

 

2つ目:基礎から実戦へ

 

 これは練習計画を立てる際に絶対に守らないと上手くいきません。昔の私のように10kmタイムトライアルと3時間のLSDだけだと上手くいかなかったのも、基礎から実戦へとトレーニングを移行できていなかったからでもあります。

 

 具体的にはピーキングファネルというものを使って考えていくのですが、最終的にはレースの距離を速く走るわけですから、トレーニングでは、それを分解し、短く速くと長くゆっくりに分けてトレーニングを組んでいきます。

 

3つ目:テーパリング(調整)期間を設ける

 これは、後述する内容でもありますが、2週間から10日を切ってから競技能力が向上するということは基本的にありえないと池上は言っておりました。

 

 このレース2週間前でやるべき事は、世界の一流ランナーであろうと、市民ランナーであろうと人間である以上は一緒で、今までトレーニングをしてきた疲労を抜いて、心身共にフレッシュな状態でスタートラインの立てる準備をするということです。

 

 それでは、この3つの絶対に守ってほしい原則を基に、具体的に練習計画の立て方をステップバイステップに解説していきます。

 

1ピークを持っていくレースを決める

 5000mのようなトラック競技であれば、最大で6週間ほどはピークを維持できるようですが、マラソンにおいては1本です。半年に1本または1年に1本になってきます。

 

 私自身であれば、まだエントリーもしていないのでどうなるか分かりませんが、12月に防府読売マラソン1本と4月の長野マラソン1本を計画しております。

 

 またその間1本もレースに出たらいけないということもないです。正直マラソンレースをテストレースで使うのは難しいところですが、そこは趣味でもあり、年に数本走って各都道府県を旅行したい気持ちもあるかと思いますのでご自身で決めていただけたらと思います。ただ、注意してほしいことは、テストレースで絶対に全力で走らないということです。

 

2準備期間を定める

 上記ピークにもってくるレースを決めたら、そのレースの日から逆算して準備期間を何週間(何か月)設けることができるか数えてください。

 

 最低6カ月は準備期間として設けてほしいです。考え方の問題でもありますが、5000m半年+マラソントレーニング半年というような1年かけてマラソンレースに向けて準備されるパターンもあります。

 

3期分けをする

 さて、上記1,2に基づき、レースの日が決まり、準備期間が決まれば、その準備期間を期分けしていきます。

 

 期分けというのは、そもそもなぜやるのかというと、何に重点を置くのかということを明確にするためです。基礎持久力を鍛えることに重点を置くのか、基礎スピードを鍛えることに重点を置くのか、実戦的な練習に集中するのか、疲労抜きに集中するのか等、1つの時期に1つか2つに重点をおくものを定めてトレーニングをしていくことを期分けといいます。

 

 具体的に私が教わった期分けの方法は次のとおりです。

1基礎構築期(できるだけ長く)

2移行期(6週間から12週間)

3特異期(4週間から6週間)

4調整期(2週間)

 

 移行期から調整期まで一番長い期間を足すと、20週間となり約5か月となります。そこに基礎構築期を入れるとやっぱり最低でも半年は準備期間として設けてほしいところです。

 

 そして、この1基礎構築期や2移行期は後述しますが、練習密度が高いので、2週間に1回か3週間に1回は軽めの週というのを練習計画の段階で設けていきます。

 

 意図としては、練習を軽くすることで、それまでのトレーニング刺激に対して体がしっかりと適応させることであったり、知らず知らずのうちに疲労を溜め込んでしまってる可能性があるので、オーバートレーニングを防ぐ意図として軽めの週を設けていきます。

 

 このように練習計画の段階で軽めの週を設けることで、練習計画にも余裕が出て、心身共に落ち着いてトレーニングを進めることができるようになった感覚があります。

 

 また、それぞれの期においても、常にレースの日をイメージし、全てのトレーニングは最終的にやりたい練習、つまりレースに近い負荷の練習をこなすために基礎から実戦へと移行していくことを頭に入れて進めてください。

 

 例えば、マラソンランナーで距離走を考えていく場合、最終的には特異期にレースの1か月前にレースペースの90%前後で40km走をやるとします。

 

 その前段階として、35km(90%)→30km(90%)→25km(90%)→35km(85%)→30km(85%)→25km(85%)→25~30km(中強度)となるべく段階を踏んで練習を組んでいきます。

 

 常に基礎から実戦へと意識してやっていくということです。

 

4週間スケジュールを考える

 ここからは具体的に習慣スケジュールの考え方をお伝えしていきます。

 

 週間スケジュールを作る際のルールといいますか、決めていく順番をお伝えしていきます。

①ハードな練習な日を決める

→週に1回もしくは2回

→いわゆるポイント練習の日


②休養日

→積極的休養or完全休養

→回復を目的とした日

→日数については、その人によります

 

③距離走の日

→注意点として、マラソンランナーが実戦的な練習として距離走をする時は①のハードな日に入ります。トラックを専門とする方やマラソンランナーで基礎構築期や移行期での距離走はここの③で考えます。

 

④それ以外の日

→低強度走や中強度走の日のことをいいます。

→目的としては、その日のトレーニングで疲労を溜め込むことはしないが、②のように回復だけを目的とするのではなく、ある程度のトレーニング刺激も入れていきます。

 

 上記内容を参考に週間スケジュールに入れると下記のようになります。

 

月曜日 ②完全休養orジョギング

火曜日 ①ロングインターバル

水曜日 ④低強度走

木曜日 ④中強度走

金曜日 ①テンポ走

土曜日 ②or④ ジョギングor低強度走

日曜日 ③距離走

 

 まずは、火曜日と金曜日に①ハードな日をいつにするのかを決めました。そして、距離走の翌日に②回復の日として、完全休養orジョギングを入れました。そしてお仕事が休みの日で時間のかかる③距離走を日曜日に入れました。最後に水曜日と木曜日を④低強度走と中強度走にしました。土曜日については、前日のテンポ走からの疲労具合を見て、ジョギング(完全休養)にするか低強度走にするかということで上記のような記載になりました。

 

 次に先述した練習密度の考え方についてお伝えさせていただきます。練習密度というのは、1週間の中でどれだけ練習が詰まっているかということです。

 

 具体的には下記のような例になります。

 

 (練習密度が低い)

月 低強度

火 低強度

水 高強度

木 低強度

金 低強度

土 高強度

日 オフ 

 

(練習密度が高い)

月 中強度

火 中強度から高強度

水 低強度

木 中強度から高強度

金 低強度

土 中強度

日 オフor低強度 

 

 特異期にする高強度なトレーニングは、変化走6×2k/1kや15から20kmのテンポ走、30から40kmの距離走(レースペース100%)といったレースに近い刺激をかけていくので、前後の練習はほぼ低強度で繋ぐので、練習密度は低くなります。

 

 逆に基礎構築期や移行期のように基礎練習がメインで組んでいく場合は、ハードな日にする練習といってもそこまで実戦的ではないので、前後のトレーニングも中強度走が入ったりして練習蜜度が高くなります。例えば、マラソントレーニングでいうと、ハードな日といってもロングファルトレクや1000m×10本を400m繋ぎであったり、400m×20本を200m繋ぎでやるようなトレーニングで、まだまだレースから離れた負荷のトレーニングになります。

 

 このように週間スケジュールにおいても、時期によって練習密度の観点から変わってくるということをお伝えさせていただきます。

 

 基礎構築期や移行期のように練習密度が高いと、知らず知らずのうちに疲労を溜め込んでしまう可能性があるため、練習計画の段階で軽めの週を組んでおくということになります。

 

最後に

 ここまで、私が具体的な練習計画の立て方について学んだことをお伝えさせていただきました。

 

 ピークをもってくるレースの日を決め、そこから準備期間を数え、期分けを行い週間スケジュールを組んでいきます。

 

 その練習計画は常に、基礎から実戦へと滑らかに移行させていき、体が着実にトレーニング刺激に対して適応させていく必要があります。

 

 また私自身としても、まだまだ反省が必要な部分ですが、常に練習計画を修正できるように心の部分でも余裕といいますかゆとりを持って、取り組まなければならないということでした。

 

 特に私自身、どうしても軽めの週を設けておきながら、なんかまだそこまで疲労感じてないし、普通にトレーニングしようと思って、あまりやってはいけない修正をしたりしたこともあるのは事実です。

 

 ということはまだまだ私自身、その頃は自分に自信を持ってトレーニングできていなかったからかなと反省したりしております。

 

 ここまで読んでいただき、昔の私のように、週間スケジュールだけを組んでトレーニングしているのと、ここまで説明させていただいた原則やステップを踏んで練習計画を作成してトレーニングに取り組むことを考えた場合、明らかに後者の方が結果がでるのは分かっていただけたかと思います。

 

 また、練習計画を作成しておくと、レースが終わってからPDCAサイクルを回すときにも非常に参考になります。単に週間スケジュールを組んでやっているだけだと、どうしてもPDCAサイクルで次に活かす為の材料となるものが少なく、次の成長になかなか繋げることが難しいです。

 

 今回の内容が、皆さまの具体的な練習計画を作成する参考になれば幸いです。

 

 それでは最後にもっと長距離走・マラソンが速くなる方法について知りたいという方にお知らせです。


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コメント


筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

© 2020 by ウェルビーイング株式会社

ウェルビーイング株式会社

〒612-8491
京都市伏見区久我石原町2-25フレイグランス久我102

電話番号:080-6125-8417

​ペット:レオ(荒獅子)
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